【お酒】1273.まんさくの花 特別純米酒 カップ《再》 [05.秋田県の酒]
日の丸醸造株式会社J
秋田県横手市増田町増田字七日町114番地の2
アルコール分:16度
原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合:55%
内容量:180ml
(以上、カップの印刷事項より転記)
まんさくの花特別純米酒カップは、実はかつて一度(生酛純米の“真人”とともに)いただいております。
ですが、久しぶりに出会ってみたところ、紙のラベルからカップへの直接印刷へと変わっていたのです。
しかし今回は、“また飲んでみました”のカテゴリーに含ませることなく、新規のお酒として番号を振りたいと思います。
なぜならば、かつて(独断で)定めたルールでは、“また飲んでみました”のカテゴリーに含ませるためには、“同一のラベル”である場合に限っているのです。
ラベルが紙から直接印刷へと変わった以上、これはもはや上記の要件を満たさないものと判断し、独立の番号を付すことにいたしました。
(どうでもいいわ!)
なお、日の丸醸造さんのお酒は、このほかに普通酒の日の丸秋田まつりカップをいただいております。
特別純米酒には香りを特徴とするものもありましたので、冷蔵庫で軽く冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
香りはないですね。
うまみはやや濃いめです。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみが舌を突いてくるようです。
熟成感もちょっとあるみたいです。
また、苦味がちょっとあって、軽めではあるものの鋭さも少し感じます。
純米ですがキレはよく、アル添酒にありがちな透明感すら少し感じます。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさが強くはないものの、鋭さを少し感じます。
でも、酸味に深みがありますね。
それに、ちょっとピリッと感じます。
甘みはややはっきりしています。
かなりさらっとしていますが、その存在はよくわかります。
しっかりしているが引き締まっていてキレがよい、やや濃醇でちょいピリ旨口のおいしいお酒でした。
うまみがしっかりしていて酸味に深みがあるものの、軽い苦味とちょいピリとがうまく引き締めてくれているようでした。
それにキレのよさも、まるでアル添酒のように感じました。
気が付いたらなくなっていましたが、これは燗でもいけると思います。
【お酒】1269.楽泉 精撰 バスケの街 能代カップ [05.秋田県の酒]
合名会社西村醸造店
秋田県能代市日吉町14-28
アルコール分 15.0度以上16.0度未満
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール・糖類・酸味料
180ml詰
(以上、フタに貼られたラベルより転記)
あたしゃスポーツには詳しくないもので的外れな見解かもしれませんが、“バスケの街”ってのは、バスケットボールの強豪校である能代工業高校が能代市にあることに由来するのでしょうか?
それとも、もともとバスケットボールが盛んだった土地柄が能代工高を育てたのでしょうか?
いずれにせよ、その“バスケの街”を酒銘にいただくならば、ラベルに文字で表現するだけでなくて、高校生をはじめとした若者たちがバスケットボールで活躍する姿をデザインしてあげてもいいんじゃないの?
それとも、いまどきの若者たちは清酒、特にカップ酒なんか飲まないでしょうから、これでいいのでしょうか?
そんなバスケの街をアピールするこのお酒ですが、まことに残念ながら糖類酸味料フル添加の三増酒でした。
話のネタがないことをいちゃもんでごまかしたところで、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、ややはっきりしておりましたよ。
うまみは濃いめです。
クドいね。
それに苦みと渋みともはっきりしています。
でも、キレはよいみたいです。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさは強くはないものの、鋭いね。
それに、ちょっとピリッと感じます。
甘みはややはっきりしています。
とろみのような舌触りを感じますが、クドくはないみたいです。
濃醇苦渋ちょいすっぱやや甘口のお酒でした。
かなりはっきりした味わいで、味わい自体に角を感じます。
これは私の推測ですが、酸味料が効いているのではないかと思います。
それでも、味わいに重さはないみたいです。
もしかしたら、これもアル添の効果でしょうか?
【お酒】1266.特別純米酒 白神のめぐみ 300ml [05.秋田県の酒]
山本合名会社
秋田県山本郡八峰町八森字八森269
原材料名 米(秋田県産) 米麹(秋田県産米)
精米歩合 55%
アルコール分 15度
300ml詰
(以上、ラベルより転記)
“白瀑(しらたき)”を造る山本合名会社さん。
なんでも「山本合名会社は八森町と峰浜村が合併して誕生した八峰町にある。秋田県の北西部に位置する八峰町の眼前には、ハタハタが押し寄せる日本海の大パノラマが展開する。後背には、ブナの天然林が残る世界自然遺産「白神山地」が控えている。かつてこの地を訪れた江戸時代の紀行家・菅江真澄が、この場所の美しさに感動し「桃源郷」と称えたことでも有名である。」(※1)とのこと。
そして山本合名会社さんでは、その白神山地で湧き出る水を使って酒造りをなさっているのだとか。
「1932年に裏山の白神山系に属する薬師山に湧き出る天然水を蔵まで引き込む為に、2.5kmに渡る自家水道を埋設する大土木工事を行った。結果的に、引き込んだ湧水はミネラル分が少ない超軟水で、酒質の劇的な向上に寄与し、酒造りに適した水として、他蔵がタンクローリーで貰いに来ることもあったという。」(※2)
ということは、このお酒はまさに酒銘の如く“白神のめぐみ”なのでしょう。
その白神のめぐみ、いったいどんな味わいなのでしょうか?
特別純米酒には香りを特徴とするものもありましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
盃に注いだだけで、香りがふわっと漂ってまいりましたよ。
花のような香りがけっこうはっきりしています。
一口含むと、その香りが口の中に広がります。
それに、生酒ではないはずなのに、まるで活性生酒のようなシュワっと感を感じます。
うまみはやや淡めかな。
米のうまみが広がらずに、舌をピンと突いてきます。
苦みや雑味はまったくありません。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさが強くはないものの、鋭さを感じます。
それにシュワっと感もあってか、ちょっとピリッと感じます。
甘みはややひかえめです。
さらっとしていますが、その存在はわかります。
香りがとても華やかで活性感のような口当たりの、芳香ちょいすっぱちょいピリやや辛口のお酒でした。
これはあくまでも私の感想ですが、花のような香りがかなりはっきりしていることから、食事と合わせるにはちょっと難しいかもしれません。
暑い日に、クーラーBOXに入れて冷やしながら海岸へ持っていって、海風を浴びつつ白波を眺めながらいただくとおいしく感じるかもしれません。
(そんなことをする奴いるのかよ!)
いずれにせよ、私の好みの味わいとはちょっとちがいました。
(※1)「美酒王国秋田」編集委員会編『美酒王国秋田』p.14(2015.09 無明舎出版)
(※2)(※1)p.15
【お酒】1265.喜久水 カップ [05.秋田県の酒]
喜久水酒造合資会社
秋田県能代市万町6の37
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米使用)・醸造アルコール・糖類
アルコール分15.5度
180ml詰
(以上、フタより転記)
喜久水は飯田にもありましたが、こちらは能代のお酒でした。
なんでも「酒は初め無銘で当主の名前を取って「喜三郎の酒」と呼ばれ親しまれていたが、明治時代に品評会に出品する際、蔵元の幼名「喜久治」から取った酒銘が「喜久水」であり、現在も酒銘と蔵元の名前に残っている。」(※1)のだとか。
そんな喜久水ですが(どんなだよ!)、まことに残念ながら糖類添加の三増酒でした。
ただし、酸味料は添加されていないみたいです。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、少し着いていることがわかる程度でした。
うまみはかなり濃いですね。
まず最初にかもし出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみを感じますが、つづけてクドさが襲ってきます。
苦みもあって、鋭さを感じます。
キレはないですね。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさが弱めではあるものの、これも鋭さを感じます。
それに、ちょっとピリッと感じます。
甘みははっきりしています。
とろみのような舌触りのみならず、べとついた感じがします。
濃醇苦ちょいピリ甘口のお酒でした。
酒臭さ(←あくまでもほめ言葉です)がはっきりしているものの、うまみにクドさを感じました。
また、苦みや酸味の鋭さ、それにちょいピリもありました。
それにキレがなく、さらに甘みが強めであることもあって、味わいのクドさが角が余計目だっているように感じました。
これはあくまでも私の感想ですが、品質表示では添加されているのは糖類のみとのことでしたが、果たして本当にそうなのでしょうか?
(※1)「美酒王国秋田」編集委員会編『美酒王国秋田』p.10(2015.09 無明舎出版)
【お酒】1261.髙清水 本醸造 上撰 マイ・パック [05.秋田県の酒]
秋田酒類製造株式会社
秋田市川元むつみ町4番12号
(カップに貼られたラベルより転記)
アルコール分 15度以上16度未満
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
精米歩合 (麹米60%掛米65%)
180ml詰
(フタとから転記)
いわゆる戦時統合で設立された秋田酒類さん。
関東地方でも比較的よく目にするそのお酒は、これまでに髙清水の上撰本醸造CUP200と、髙清水 の精撰芳醇佳醸CUP200、髙清水 精撰 300ml、そして髙清水 酒乃国 純米酒 300mlをいただいております。
今日いただくこのお酒は紙カップに詰められておりますが、上撰本醸造ですのでおそらくかつていただいた髙清水上撰本醸造CUP200と同じ中身でしょう。
ガラスのカップは200mlでしたが、この紙カップは一合でした。
本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
うまみは淡めですが、淡いなりにしっかりしています。
淡いながらも醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみがありますね。
苦みや雑味はありません。
それにキレがよく、スッと引きます。
酸味はややひかえめです。
弱めのすっぱさが少しありますね。
アルコールのさわやかさも少し感じます。
それに、ちょっとピリッときますね。
甘みはひかえめです。
ゼロではないものの、かなり弱めです。
淡めながらも飲み応えを感じる、淡麗ちょいピリ旨辛口のおいしいお酒でした。
味わいはかなり淡めで、アルコール香を少し感じます。
でも、淡いなりにうまみがしっかりして、物足りなさはないですね。
酸味も弱めではあるものの、淡いうまみとバランスがよいと思います。
ピリがちょっと目立つものの、クセがなくて食事と合わせやすいと感じました。
【お酒】1257.太平山 純米大吟醸 天巧 180ml [05.秋田県の酒]
小玉醸造株式会社
秋田県潟上市飯田川飯塚字飯塚34の1
原材料/米(国産)・米麹(国産米)
精米歩合40%
原料米/山田錦100%
アルコール分/16度以上17度未満
180ml詰
(以上、ラベルより転記)
小玉醸造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
本醸造 太平山 ユアカップ
太平山 生酛純米 300ml
太平山 ロングカップ(普通酒)
太平山 本醸造 にごり酒 300ml
今日いただくこのお酒は、満を持しての純米大吟醸です。
純米大吟醸だけあって、お値段は一合で830円もしましたよ。
このお酒ですが、山田錦を半分以上も削って使用しているのだとか。
しかし、その産地は表示されておりませんでした。
山田錦ってのは、「収穫期が一般の品種より遅いだけに台風に遭遇する機会も多い。」(※1)といわれるくらいの、いわゆる“晩生(おくて:植物の比較的おそく生長・成熟する品種(※2))”のお米であるはずです。
稲は、「夏至を過ぎて日が短くなって初めて穂を作り始める「短日性植物」です。穂ができたあとに花が咲き、受粉が起こるわけですが、それから米が熟するまでには、さらに1~2か月かかります。寒さの到来が早い寒冷地では、米が熟して収穫できるようになる前に、寒くなりすぎてしまいます。」(※3)とのことですが、とくに晩生である山田錦の場合は「山田錦の収穫は10月半ばになります。寒冷地では、十分に熟してから収穫するのは難しく、山田錦の北限が東海地方と言われているのはこのためです。」(※3)とか、「山田錦は、東北地方でもつくられてはいますが、気候的に無理があるためあまり上質の米にはなりません。」(※3)などと言われているようです。
ということは、もしかしたらこのお酒で使用されている山田錦は寒冷地である秋田県で採れたものではなくて、他県で生産されたものなのかもしれませんね。
でもね、どこで採れた酒米を使っていようとも、造られたお酒がおいしければそれでよいのです。
さぞやおいしいお酒であろうと期待しつつ、そろそろいただいてみたいと思います。
純米大吟醸ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、ごくかすかに着いていることがわかる程度でした。
吟醸香は少しありますね。
フルーティーな香りがありますが、穏やかです。
うまみは濃いめですわ。
トロッとした口当たりすら感じます。
米のうまみに幅があって、口の中にパッと広がります。
熟成感もちょっとだけあるみたいですが、まろやかです。
苦みや雑味はまったくありません。
キレはそれほどでもないみたいですが、クセがないので気にはなりません。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさが少し強めですが角はなく、深みを感じます。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはややはっきりしています。
さらっとしてはいるものの、甘みに幅を感じます。
幅のあるうまみと深みのある酸味、それに甘みがコクを添える、濃醇トロちょいすっぱ旨口のおいしいお酒でした。
米のうまみだけでなく、まろやかな熟成感や酸味の深みが相俟って、かなり濃厚な味わいに仕上がっているように感じました。
それでいて苦みや雑味がまったくないのは、まさにそれこそが吟味して製造された成果なのでしょうか?
しかも吟醸香が穏やかで、食事とも合わせやすいと思います。
大吟醸を名乗るにふさわしいお酒だと思いますが、晩酌で毎日いただくにはちょっと濃厚すぎるのではないかと感じました。
普段は口当たりのよい定番酒をいただきつつ、ハレの日にはこの旨酒で乾杯するってのがいいんじゃないかな。
(いつも一人酒のオマエには、ハレの日に乾杯することなんかないくせに。)
(※1)兵庫酒米研究グループ編著『山田錦物語 人と風土が育てた日本一の酒米』p.135(2010.4 神戸新聞総合出版センター)
(※2)広辞苑 第五版(電子辞書)
(※3)副島顕子『酒米ハンドブック 改訂版』p.7(2017.7 文一総合出版)
【お酒】1254.北鹿 雪中貯蔵 特別純米酒 300ml [05.秋田県の酒]
株式会社北鹿
秋田県大館市有浦二丁目2-3
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
精米歩合60%
アルコール分15度以上16度未満
300ml詰
(以上、ラベルより転記)
戦時統合により「昭和十九年、政府の企業整備により北秋田郡、鹿角郡の二十一業者、八工場が合同して設立」(※1)され、今は世界鷹小山家グループの一翼を担う北鹿さんのお酒は、かつて以下のものをいただいております。
北鹿 普通酒 300ml
北鹿 本醸造 生貯蔵酒 雪オーロラ 180ml
北鹿 生酛カップ(生酛造りの三増酒)
北鹿 純米吟醸 雪の十和田 180ml
今日いただくこのお酒ですが、雪の中で2ヶ月間貯蔵された特別純米酒なのだとか。
特別純米を名乗るお酒には香りがあるものもありましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、かすかに茶色がかっているようでした。
一口含むと、香りが少しあることがわかります。
花っぽい香りですが、ひかえめです。
うまみはやや濃いめです。
米のうまみがズシリと来るようです。
それに、熟成感もかすかに感じます。
また軽い苦みがちょっとだけあるみたいです。
キレはそれほどでもないみたいですが、それでもやや濃いめの割にはキレているのかもしれません。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさは弱めではあるものの、鋭さと深みとを少し感じます。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはややはっきりしています。
かなりさらっとしていますが、その存在はわかります。
米のうまみがズシリと来て、弱めの酸味と軽い苦みとが味を引き締めて、甘みがコクを添える、やや濃醇で旨口のおいしいお酒でした。
香りはあるもののひかえめで、食事と合わせやすいと思います。
それに、酸味と苦みとがうまく効いて引き締めています。
熟成感はかすかでそれほど目立ちませんが、後から余韻のように感じました。
おいしいお酒だとは思いますが、私としては、北鹿さんのお酒は普通酒が一番好きですね。
(※1)秋田魁新報社事業局出版部編『あきた地酒の旅』p.16(1995.9 秋田魁新報社)
【お酒】1253.太平山 本醸造 にごり酒 300ml [05.秋田県の酒]
小玉醸造株式会社
秋田県潟上市飯田川飯塚字飯塚34-1
原材料名/米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
精米歩合/65%
アルコール分/14度
300ml詰
(以上、ラベルより転記)
昭和の頃に生酛の簡略方法である“秋田流生酛仕込”を開発した小玉醸造さんのお酒は、かつて太平山の本醸造ユアカップと、太平山の生酛純米300ml、そして太平山のロングカップ(普通酒)といただいております。
(秋田流生酛仕込については、かつてこちらでまとめております。)
今日いただくこのお酒は、本醸造のにごり酒です。
にごり酒ですが、滓の量はわずかでした。
うすにごりといったところでしょうか。
にごり酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、やはり少しにごっている程度でした。
見た目では、とろっとした感じはないみたいでしたよ。
一口含んでみても、とろみや滓のざらつきはほとんど感じませんでした。
というか、フレッシュな風味がちょっとあるみたいでした。
ですが、やはり米のうまみがしっかりしています。
また、軽い苦みがちょっとだけあるみたいです。
それでも後味はさっぱりして、キレもよいですね。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさは弱めですが、ちょっと鋭いようです。
さわやかさもありますね。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはややひかえめです。
さらっとした甘みをかすかに感じる程度です。
米のうまみが豊かではあるものの、さっぱりしていてさわやかな、爽快旨やや辛口のおいしいお酒でした。
にごり酒ですが甘くはなく、やや辛口なのがうれしいかぎりです。
さっぱりしていてクセがなく、しかもさわやかなので、スイスイといけてしまいます。
軽い苦みがちょっとだけありますが、それもまた味をうまく引き締めています。
これはもう、あっちゅう間やね。
気がついたらなくなっていましたよ。
【お酒】1047.髙清水 酒乃国 純米酒 300ml [05.秋田県の酒]
秋田酒類製造株式会社
秋田市川元むつみ町4番12号
アルコール分/15度以上16度未満
原材料名/米(国産)米麹(国産米)
精米歩合/麹米60%・掛米65%
300ml詰
(以上、ラベルより転記)
昨日いただいた高清水の精撰(普通酒)にひきつづき、今日も秋田酒類製造さんのお酒をいただきます。
今日いただくこのお酒は、純米酒です。
精米歩合は精撰と同じですね。
それに、燗よりも冷やして飲めと指示されておりますね。
ということで、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
写真ではわかりにくいかもしれませんが、お酒にはほんのかすかに色が着いておりました。
うまみは淡めです。
やわらかいうまみそのものでしょう。
淡いものの、うまみに厚みを感じます。
苦みや雑味はなく、キレもよいみたいです。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさはありますが、鋭さはなくて穏やかです。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはややはっきりしています。
かなりさらっとした感じの甘みです。
淡麗やや甘口のおいしいお酒でした。
精撰と同じくらい淡くてきれいな味わいですが、こちらのほうがうまみに厚みがあるみたいでした。
それに、酸味に鋭さがなくて穏やかでした。
ここで、燗にしてみましたよ。
燗にすると、酸味が少しはっきりして、さわやかさが出てきました。
それに甘みが少しだけ引っ込んだ感じがします。
そのせいか、かなりスッキリした味わいになりましたよ。
やわらかいうまみを味わいたければ冷やして、
スッキリいただきたければ燗で、
といったところでしょうか。
【お酒】1046.髙清水 精撰 300ml [05.秋田県の酒]
秋田酒類製造株式会社
秋田市川元むつみ町4番12号
精米歩合 麹米60% 掛米65%
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)醸造アルコール
アルコール分15度以上16度未満
300ml詰
(以上、ラベルより転記)
髙清水は、秋田のお酒の中でも比較的広く出回っている銘柄ではないでしょうか。
スーパーでもよく見かけますし、それに居酒屋でも取り扱っているところが少なからずあるように思います。
文献に「秋田酒類製造は1944年企業合同整備令により、秋田市とその周辺の12軒の酒造家が完全合同して発足した。」(※1)とあるように、秋田酒類製造さんはどうやら戦時統合で設立された蔵元さんのようです。
そしてその“髙清水”ですが、「 秋田にちなんだ酒銘をと、秋田魁新報紙上で一般公募。県内外から五千通を超える応募の中から、選ばれた。高清水(秋田市)は、かつて大和朝廷が出羽国府を置いた場所。現在高清水公園として市民の憩いの場として親しまれている。」(※2)という、由緒ある酒銘なのだとか。
そんな秋田酒類製造さんの髙清水は、これまでに上撰本醸造のカップ酒と、精撰芳醇佳醸のカップ酒とをいただいております。
今日いただくこのお酒は普通酒ですが、品質表示から判断するに、おそらく精撰芳醇佳醸のカップ酒と中身は同じでしょう。
普通酒にしては、なかなかの高精白ですね。
それに麹歩合についても、「高清水は、本醸造はもとより普通酒である「高清水 精撰」に至るまで、23%以上にまで麹歩合を高めています。」(※3)とのことでした。
(麹歩合は、「特定名称の清酒は、こうじ米の使用割合(白米の重量に対するこうじ米の重量の割合をいう。以下同じ。)が、15%以上のものに限るものとする。」(※4)というルールがありますが、普通酒については規定がありません。)
ネタが尽きたところで、そろそろいただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
お酒の色は、透明でした。
うまみは淡めです。
やわらかいうまみをほんのりと感じますが、酒臭さ(←ほめ言葉です)もかすかにあるみたいです。
苦みや雑味はまったくありません。
それにキレがよく、スッと引きます。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさが少し強めで、鋭さを感じます。
でも、刺激やピリピリ感はありません。
甘みはややはっきりしています。
決してべとつかない、さらっとした甘みです。
淡麗ちょいすっぱやや甘口のおいしいお酒でした。
雑味がなくてきれいな味わいなので、スイスイといけてしまいます。
淡めではあるものの、酸味が飲み応えを、それに甘みがコクを添えていて、決して物足りなさはないですね。
これは私の予想ですが、もしかしたらこの甘みは、麹歩合が高めであることの成果でしょうか?
(※1)「美酒王国秋田」編集委員会編『美酒王国秋田』p.28(2015.09 無明舎出版)
(※2)秋田魁新報社事業局出版部編『あきた地酒の旅』p.40(1995.9 秋田魁新報社)
(※3)(※1)p.29
(※4)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)1(3)後段