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【お酒】1105.十八盛 山廃純米雄町 青螺姫(せいらひめ) 180ml [33.岡山県の酒]

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十八盛酒造株式会社
岡山県倉敷市児島田の口五丁目6番14号

アルコール分 15度
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
原料米 岡山県産雄町米100%使用
精米歩合 58%
内容量 180ml詰
(以上、ラベルより転記)




おとといいただいた十八盛 ええなあ・・・カップ(三増酒)、そして昨日いただいた十八盛 雄町純米 備前蒼海(びせんそうかい) 180mlに引き続き、今日も十八盛酒造さんのお酒をいただきます。
今日いただくこのお酒は、岡山県産の雄町米を100%使用し、山廃仕込で造られたという純米酒です。
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山廃仕込(山廃造り)の意味については、かつてこちらで触れております。


また、このお酒のラベルには、山廃仕込が“昔ながらの酒母”である旨が紹介されております。
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酒母の造りにおいて「酛すりの操作を「山卸(やまおろし)ともいい、この操作が、なかなかの重労働なので、明治になってから、これをやめたのが山卸廃止酛(山廃酛)である。」(※1)わけですが、この山廃酛は「明治四二年に嘉儀金一郎氏は、この山卸は麹の酵素と蒸米との接触をはかる操作だから、麹を仕込み水に浸しておいて、麹の酵素を浸出させておき、そこへ蒸米を仕込めば、山卸をしたのと同一の効果を得られることを明らかにした。」(※2)ことによって発明されたわけです。

江戸時代から続く生酛の流れを汲んではいるものの、国の醸造試験所の技師が明治の末期に発明した山廃酛をもって“昔ながらの酒母”と評することは、果たして適切なのでしょうか?


また、これはあくまでも私の感想ですが、これまでにいただいた山廃造り(山廃仕込)のお酒には、うま味や酸味がしっかりしているものが多いように思いました。
一方で、雄町を使用して造られたお酒は、雑身が少なくてキレがよく、すっきりした味わいのものが少なからずあるように感じました。

それでは、雄町を使用しつつ、かつ山廃造りを取り入れてお酒を造ると、いったいどんな味わいになるのでしょうか?

そのことを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
純米酒ですし、上記のラベルではぬる燗でいただくことを勧めておりましたので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、なかなかよい色をしておりましたよ。
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うまみはやや濃いめです。
これは醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみでしょう。
熟成感らしき風味も少しあるみたいです。
それでいて苦みや雑味はまったくありません。
しかもキレがとてもよく、スッと引いていきます。

酸味はややはっきりしています。
強くはないものの、鋭さを感じます。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはひかえめです。
かなりさらっとしたあまみをほんの少しだけ感じます。


うまみや酸味がしっかりしているものの、キレがとてもよくて雑味のない、やや濃醇で旨辛口のおいしいお酒でした。
うまみや酸味の広がりはまさに山廃そのものなのですが、それが口の中で広がった後で、スッときれていくのです。
しかも濃いめなのに、雑味がありませんでした。
雄町を使って山廃で仕込むと、こういう味わいになるのですね。
恐れ入りました。

(※1)坂口謹一郎『日本の酒』p.164(2007.8第1刷 2011.11第5刷 岩波文庫)
(※2)秋山裕一『日本酒』p.68(1994.4 岩波新書)
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あ~酒臭かった! 43

酒くさコメント 2

hanamura

Artesia Som Deikun と関係あるのでしょうか?
(まともな質問でないので、無視でOK牧場!)
by hanamura (2017-02-16 05:54) 

skekhtehuacso

hanamuraさん、青螺姫の意味については私も疑問に思って当たってみたのですが、わかりませんでした。
この程度のことすらまともに調べられない軟弱者ですみません。
by skekhtehuacso (2017-02-16 22:17) 

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