温故知新の酒集め [旅]
“温故知新”
「[論語(為政)「温故而知新、可以為師矣」](古い事柄も新しい物事もよく知っていて初めて人の師となるにふさわしい意)昔の物事を研究し吟味して、そこから新しい知識や見解を得ること。古きをたずねて新しきを知る。」
(広辞苑 第五版;電子辞書)
この趣味を始めてから、間もなく7年が経過しようとしております。
その間、全国各地を徘徊し、酒集めをしてまいりました。
その徘徊を通じて、あたしゃとくに山形県には深い愛着を抱くようになってしまったのでした。
山形県では、お酒も食べ物も私の好みと合致するところが大いにあったものですから。
しかし、愛着を抱けば訪問する回数が増え、その結果として未入手のお酒を探すネタが切れかかっていたのでした。
それでもこの梅雨に入り始めた時期には、山形県にはおいしいものがたくさん出回るので、是非とも出かけたいところなのです。
そこで今回は、“温故知新”。すなわち、
山形県内のかつて訪問した地を再び訪れて酒集めをし、その際に新たな“何か”を発見をしてやろうと考えたのでした。
なお、今回はJR東日本の“週末パス”を利用いたしました。
☆★2020年6月13日(土)☆★
まずは、東京駅から。
6:08発の上越新幹線とき301号新潟行に乗車。
山形県へ行くというのに上越新幹線っていったい?
あーあ、
雨が降っていやがんの!
とき301号に終点まで乗って、新潟駅で下車。
新潟駅からは、快速べにばな号米沢行3822Dに乗車。
新潟県側から米坂線経由で山形県へ向かおうという算段だったのでした。
やってきたのは、キハ110系のワンマン2連。
新型のGV-E400系が充当されているのかと思ったのですが、あてが外れました。
快速べにばな号の車窓は、白新線→羽越本線を進んでいる間は住宅地や田んぼばかり。
しかし坂町駅から米坂線へ入ると、一気に山深くなってまいりましたよ。
玉川口駅跡を通過して、
やって来たのは、小国駅(山形県西置賜郡小国町)。
米坂線が山形県へ入って最初の駅は、およそ6年ぶりの再訪でした。
奇跡だ!
雨降っていないよ!
小国駅の駅舎内には、なにやら黒い影が、
くま駅長の“おぐたん”。
時節柄、マスクをつけておりました。
クルクルバビンチョ、パペッピポ!
ヒヤヒヤドキッチョノ、お~ぐたん!(古っ!)
爪がすごい!
こんなんで攻撃されたらイチコロだろ!
色は黒猫と似ていますが、迫力がちがうね。
(友情出演)
この時点で、10:19。
先ほど乗ってきた快速べにばな号の次は、14:11まで列車が来ません。
時間はたっぷりとありますから、ちょっと離れた場所にある道の駅まで歩いて行くつもりです。
まずは駅前にあるショッピングセンターに入っている酒屋さんで、これらをGET!
羽前桜川の上撰も、カップ酒も、いちおう既出です。
かつて羽前桜川をいただいた際には、野沢酒造店さんは個人事業主(自然人商人)でした。
ですがその後、他資本を受け容れて株式会社化なさったのでした。
それ故に、当方が独自に定めたルールによれば、今回入手したこのお酒はいずれも新規のお酒として扱うことになるのでした。
横川にかかる小国大橋より。
川風が涼しいね。
彼方に見える山の白いものは、雪渓かな?
国道に沿って歩いて行きます。
小国駅から1.5kmほどを30分かけて、やってきたのは“道の駅白い森おぐに”。
隣には、スキー場がありましたよ。
売店は別棟。
その売店で、羽前桜川の300ml瓶3種をGET!
“まわる水”って、そのまんまやないか~い!
道の駅からふたたび30分ほどかけて、小国の街へ戻ってまいりました。
急に腹が減ったと思ったら、11時半を回っておりました。
今朝の朝食が午前3時だったもので。
お誂え向きに、お食事処を発見。
まずはビール!
そして、かつ丼(ごはん少なめじゃないと完食できなくなってしまったお年頃)。
お肉がやわらかくてジューシーでまいう~でした。
あたしゃね、小国の街にはもう一か所、ぜひとも再び立ち寄りたい場所があったのでした。
それがここ、
諏訪神社。
この景色、
尋常ではないことがおわかりでしょうか?(猫ではありません)
この神社の参道の上を、米坂線の線路が思いっきり横切っているのです。
踏切はなく、バラスト盛りの線路のまま!
線路が先か?、参道が先か?(猫はさわらせてくれませんでした)
線路に入ることは法に触れるでしょうけれど(実際に“伊代はまだ16だから”では済まされませんでしたし)、ここは信教の自由を享受すべく、敢えて線路を横断して拝殿にて二礼二拍手一礼。
もちろん、帰りも米坂線の線路を横断しなければ戻れません。
そんなこんなで、小国駅へと戻ってまいりました。
小国駅からは、14:11発の米沢行普通1130Dに乗車。
新型のGV-E400系の単行でした。
新緑の風景を眺めながら、1130Dに揺られて行きました。
1130Dを途中の今泉駅で降りて、山形鉄道に乗りかえ。
赤湯行の普通216Dに乗りかえました。
216Dは、山形の農村地帯を走って行きます。
終点の一つ手前の、南陽市役所駅(山形県南陽市)にて下車。
ここから赤湯の街(5年ぶりの再訪)を徘徊してやろうという算段なのでした。
赤湯の街は、山が近いせいか涼しい風が穏やかに吹いていて気持ちがいいね。
しかも曇っているので日差しがなく、快適に徘徊することができましたよ。
羽陽一献のカップ酒をGET!
5年前に既出ですが、ふたたび入手したいと思ってここ赤湯へやってきたのにあっさりと見つけてしまいましたよ。
赤湯の街は温泉街。
足湯がありましたよ。
お湯、少なっ!
掃除の直後だったのかな?
温泉公衆浴場なんてのもありましたよ。
その赤湯の街にあった酒屋さんで、米鶴の一合瓶と羽陽錦蘭の300ml瓶とをGET!
こんなのがあるだなんて、まったく知りませんでしたよ!
そして最後に訪問したスーパーでは、東光の純米吟醸原酒一合瓶とともに、味マルジュウの2本買い!
赤湯の街を1時間半ほどかけて徘徊したのち、赤湯駅へと辿り着きました。
その赤湯駅では、ゆで干し大根をGET!
おいしかったので、また買おうと心に決めていたのでした。
その赤湯駅からは、17:22発山形新幹線つばさ143号山形行に乗車。
あーダメ人間だダメ人間だ!
新幹線(実は在来線の特急)に乗ると飲むクセがすっかりついたダメ人間だ!
山形にかんぱ~い!
(バカじゃないの。)
つばさ143号に20分ちょっと乗って、終点の山形駅にて下車。
今日はカジョセン側。
ホテルがこっちにあったもので。
コンビニで、北鹿(世界鷹小山家グループ所属;秋田県大館市)の紙パックを見つけてGET!
三増酒ではなかったので入手しました。
ホテルにチェックインしたのち、夕暮れ時の山形の街へと繰り出します。
向かうのは、もちろん居酒屋伝七さんですよ。
あったあった!
お目当ての品が。
わらびは次年子産(山形県北村山郡大石田町)。
わらびって、シャキシャキでポキッと折れるんだぜ!
立ち食いそば屋の山菜そばで出てくるフニャフニャのやつとはちがうのだよ!
塩蔵うどの煮物。
うどは塩漬けにすることで、風味が凝縮されるのですよ。
おかひじき(左)と、しおで(右)。
おかひじきはシャキシャキで青みがいい感じ。
しおでは柔らかくてやさしい風味。
きゅうりの辛子漬け。
野菜さえもおいしいね。
北海道産塩ウニをくらげにかけたもの。
これは酒が進む一品ですぞ!
これらに合わせたのは、羽前桜川の辛口!
今日訪問した小国のお酒です。
そして、満を持しての月山竹!
風味絶佳でものすごくまいう~♪
あたしゃこれが食べたくて、あえてこの時期に山形へ来たのですよ。
味噌をつけて食べるそうですが、いりません(キッパリ)!
味噌は別のつまみとしていただきます。
この月山竹に合わせたのが、初孫の“冬のカノン”なる吟醸酒。
きれいさが特徴の初孫ですが、米のうまみに厚みを感じました。
なにやら賞をとったそうでした。
料理はさらに続きます。
ローストビーフと、紋甲イカ。
ローストビーフやわらかっ!
それにジューシー!
紋甲イカはねっとりだね。
これに合わせたのは、東北泉の雄町生酒。
キリっと引き締まった味が合う!
今日はまだまだ出るんだってさ!
鯛の塩麴漬けの焼き物。
鯛のうま味が凝縮されておりましたよ!
〆は、わらび・あかみず・真竹入りの味噌汁。
わらびもあかみずも真竹もシャキシャキでまいう~♪
まだまだ飲みたくなっちゃったので、禁断の四合目に突入!
あら玉は、きれいなのにどっしりしていておいしいね。
あー、飲んだ飲んだ!
最後は、山形県産さくらんぼジャムをクリームチーズに乗せたもの。
サクランボの風味が口の中で爆発したのでした。
居酒屋伝七さん、今日も堪能させていただきました!
山形に伝七さんがある限り、あたしゃ這ってでも通い続けますよ。
こうして、山形の夜は更けて行ったのでした。
おいしいものをいっぱいいただいたためか、それとも四合飲んだせいか、
イヤな夢ばかりみる普段とちがって、ぐっすりと眠ることができました。
☆★2020年6月14日(日)☆★
翌朝。
ホテルの窓の外に、赤い鳥居を発見。
壽稲荷神社。
どうやらここが、霞城(山形城)の南の玄関だったのね。
拝殿にて二礼二拍手一礼。
昨晩は、おいしいお酒と食べ物とをありがとうございました。
駅へ向かう途中にあったマックスバリュで、澤正宗の純米酒カップをGET!
三回目の入手ですが、おいしいので買っちゃいました。
山形駅へ到着。
あとは電車を乗り継いで、苦界へと戻るのみ。
山形駅からは、6:30発の福島行普通420Mに乗車。
蔵王よ、
また来るぜ!
新緑の板谷峠で、山形県に別れを告げて、
420Mを終点の福島駅まで乗って、東北本線の電車に乗り換え。
8:12発の新白河行普通2132Mでした。
新白河駅で、9:53発の黒磯行普通4130Mに乗り換え。
黒磯駅で、10:23発の宇都宮行640Mに乗り換え。
ここで、緊急事態が発生!
黒磯駅のNEWDAYS(駅売店)がコロナ禍のため休業中で、
ビールを入手できませんでした。
しかたがなく、お茶で我慢したのでした。
640Mを我慢して乗って、終点の宇都宮駅にて下車。
え?
なんだって?
そうですよ!
いつもの茶番劇のはじまりですよ!
なんか文句あるか?
まずは餃子像様に最敬礼!<(_ _)>
バスに乗って、東武駅前を目指します。
目指したのは、もちろん三平食堂さんですよ!
いつもは生ですが、今日は大びんいっちゃいますよ!
だって黒磯駅で買えなかったんだもん。
なんか文句あるか?
そして、生野菜サラダ。
われわれ草食動物にとってのパフェやわ!
野菜がどれもまいう~♪
そしてもちろん餃子もいただきます。
奥が普通の餃子で、手前がしそ餃子です。
普通の餃子。
野菜たっぷりのこの餡が、草食動物であるワタクシを魅了してやまないのですよ!
しそ餃子。
野菜たっぷりの餡を、しその葉で巻いてあるのです。
これらを孤独のグルメ方式(酢+こしょう+ラー油)でいただきます。
大瓶をさっさと空けて、十一正宗の燗酒に移行!
きれいな味の十一正宗が、野菜たっぷりの餃子ととてもよく合うのですよ。
三平食堂さん、毎度のことながら堪能させていただきました。
お腹も心も満たされたところで、オリオン通りを歩いて宇都宮駅へと戻ります。
アーケードが切れたところで、雨が降ってきやがった。
今回の旅では、最後の最後で雨に降られたのでした。
たとえ雨に降られても、宇都宮の総鎮守である二荒山神社に参拝しないわけにはまいりません。
95段の石段を登って、
拝殿にて二礼二拍手一礼。
二荒山神社への参拝を終えたのち、石段を下りて宇都宮駅へと戻って、
宇都宮駅からは、上野東京ラインのグリーン車に乗って、
ビールを飲みながら帰りました。
はやく着いたので、ダンナには2日分をたっぷりと遊んでいただくことができましたとさ。
以上、
・カップ酒3個(うち再度購入2個)
・一合瓶2本
・紙パック1個
・300ml瓶5本
の旅でした。
次の酒集めは、梅雨明け後の出発を計画しております。
それまではおとなしくしているつもりですが、梅雨の晴れ間の休日には日帰りで出かけちゃうかも。