【お酒】375.賀茂泉 朱泉 イズミカップ [34.広島県の酒]
賀茂泉酒造株式会社
広島県東広島市西条上市町2-4
原材料名 米・米こうじ(国産米100%)・醸造アルコール
アルコール分 15度
180ml詰
(以上、ラベルより転記)
賀茂泉酒造さんは、純米酒の製造に力を入れているそうです。
そのことについて、ある文献では以下のように紹介しています。
「銘柄を代表する「本仕込」は、一度口にすると忘れ難い。ほんのりとした山吹色、そして独特のコク。純米酒の持ち味を、100%出しているのが特徴だ。それは炭素濾過をしないことによる。」
「社長は「スミは悪いものを取るが、いい色や味も取ってしまう」。純米酒の個性を殺さないために、あえて濾過をしない。」
「個性を「日本酒本来の純米」に求め、試験醸造に着手したのは昭和四十年。まだ三増酒が当たり前の時代、他メーカーに先駆けてである。」(※1)
一方、今日いただくこのお酒は純米酒ではなくて、醸造アルコールを添加してある普通酒です。
はたしてこの普通酒には、賀茂泉酒造さんの純米酒製造に対する考え方がどれほど反映されているのでしょうか。
このお酒ですが、色はけっこうはっきりしています。
純米酒と同じように、もしかしてこのお酒もろ過をしていないのでしょうか。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
燗にすると、お酒の香りがフヮーッと漂ってきます。
うまみは濃いめで、かなりしっかりしています。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみが口の中に広がります。
少し苦みがあるようですが、それ以上に深みを感じます。
酸味は少し強めです。
スーッとしている、すっきりした酸味です。
すっぱさはそれほど感じません。
それに、刺激やピリピリ感もありません。
甘みはひかえですが、わずかに存在するようです。
お酒の味にコクを添えているようです。
濃くて深みのある酒臭い(←あくまでもほめ言葉です)うまみと、スッキリした酸味との、濃醇でやや辛口のおいしいお酒でした。
まるで長期熟成させた純米酒のような深い味わいでした。
それでいて、酸味がしつこさを抑えてくれているようです。
決して飲みやすくはありませんが、私の好きな味でした。
(※1)中国新聞社メディア開発局出版部編『広島の酒蔵』p.92-93(1995.2 中国新聞社)
美味しいものがたくさんある
今日この頃。
だからと言って「自分にとっての美味」
にはなかなか出合えないので、
今日の出会いは良い出会いでしたね
(^o^)
by あとりえSAKANA (2014-10-30 23:43)
あとりえSAKANAさん、含蓄のあるコメントありがとうございます。
こういうことがあるから、この趣味はやめられないのですよ。
by skekhtehuacso (2014-10-31 18:59)