SSブログ

【お酒】602.一生幸福 カップ [06.山形県の酒]

1952.JPG
株式会社鈴木酒造店 長井蔵
山形県長井市四ツ谷一丁目2-21

アルコール分/15.0度以上16.0度未満
原材料名/米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
180ml
(以上、ラベルより転記)




鈴木酒造店長井蔵さんのお酒は、先日、一生幸福の本醸造をいただきました。
今日いただくこのお酒は、品質表示から判断するに、普通酒のカップ酒でしょう。
1953.JPG


先日、一生幸福の本醸造をいただいた際には、被災した鈴木酒造店長井蔵さんが一日も早く酒造りを再開するために福島県浪江町から山形県長井市へ移ってきたことを紹介しました。

お酒を造る場所が変われば、当然ながら空気や気候が変わるでしょうし、それに仕込水の性質も変わってしまうことでしょう。
このことについて、ある雑誌では「こんな大雪は想定外です」(※1)とか、あるいは「仕込み水が硬水から軟水に変わるなど「慣れない土地での必死の酒造り」」(※2)であったと紹介しておりました。

そんな厳しい環境の変化の下で納得の行く味のお酒を造り出すことは、ものすごく大変なことだったのではないでしょうか。
それでも、「何年先になるかわからない。いつか浪江に蔵を再建し、町の人と酒を酌み交わしたい。そのためにも今はいい酒を造ります」(※3)とおっしゃる蔵元さんの心意気には、頭が下がります。


そんないつか浪江へ戻ることを願って、長井で鍛錬をなさっていらっしゃる蔵元さんのお酒をいただきます。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、本醸造よりもはっきりしています。
1954.JPG


うまみは濃厚というわけではありませんが、かなりしっかりしています。
醸し出された酒臭い(←ほめ言葉です)うまみが豊かです。
それに、香ばしさと苦みとをわずかに感じました。

酸味は少しはっきりしています。
すっぱさとさわやかさとを感じました。
刺激やピリピリ感はありません。

甘みはひかえめですが、その存在は明確にわかります。


しっかりしたうまみにさわやかな酸味がよく合う、旨口のおいしいお酒でした。
本醸造よりも酒臭さ(←あくまでもほめ言葉です)が豊かでした。
私はこの普通酒のほうが好きですね。
これは私の感想ですが、新天地での酒造りには、よい成果が出ているのではないかと思いました。


(※1)dancyu 2012年4月号 p.83(プレジデント社)
(※2)dancyu 2013年3月号 p.40(プレジデント社)
(※3)(※1)p.84
あ~酒臭かった!(39)  酒くさコメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

あ~酒臭かった! 39

酒くさコメント 2

エクスプロイダー

一生幸福の本醸造で聞かれた、浪江時代の磐城壽と長井市での磐城壽の違いは正直な話、違いは判らなかったな・・・。
僕自身バカ舌だし、間隔も三年ぐらいだったし、普通酒のうすにごりに純米の生酒と造りも違っていたので。

水の違いだと思いだすのが姉の知り合いに伯楽星好きの人が居るらしく、震災で蔵が移転したら伯楽星の味が変わったと言ってたらしく、水が変わったからかなあ?と思ったりして。
by エクスプロイダー (2015-07-02 22:48) 

skekhtehuacso

エクスプロイダーさん、造りが違うとはいえ、磐城壽の味のちがいが分からなかった件は、エクスプロイダーさん舌のせいではなくて、蔵元さんが味を変えないように努力した成果かもしれませんよ。

伯楽星のほうは、伯楽星好きの人が言うのですから、その可能性ありかもしれませんね。


by skekhtehuacso (2015-07-03 19:40) 

酒くさコメント、書いちゃう!

お名前:[必須]
URL:
酒くさコメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0