【お酒】826.御代栄(みよさかえ) しぼったそのまま一番酒 生貯蔵酒 カップ [25.滋賀県の酒]
北島酒造株式会社
滋賀県湖南市針756番地
アルコール分 18度以上19度未満
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
180ml詰
(以上、ラベルより転記)
このお酒ですが、ラベルには生貯蔵酒と表示されております。
生貯蔵酒については、かつてこちらで触れております。
一方、品質表示から判断するに、どうやら普通酒のようです。
アルコール度数がやや高めですね。
ところで、このお酒のラベルには、なにやら文章らしきものがびっしりと書かれておりました。
どうやらこの文章は『日本地酒紀行』という書籍から、このお酒が紹介されている部分を(多少の省略や字の置き換えがあるものの)転記したもののようです。
この文章が書かれたときのことについて、文献では以下のように紹介していました。
「まだ地酒が広く流通していない時代に、歴史学者の奈良本辰也さんが「御代栄」と出会い、その著書『日本地酒紀行』にも紹介しています。」(※1)
奈良本辰也さんの『日本地酒紀行』ってのは、この本のことでしょう。
この『日本地酒紀行』(上記の写真の文章)では、今日いただくこのお酒のことを以下のように評しています。
「「これは、この町でできる幻の名酒です。ひとつ飲んでみて下さい」
といって、それを渡されたものである。早速に、その日の晩酌を、その幻の名酒で嗜むことにした。ひとくち、口にふくんだとき、
「これは美味い。まさに甘露じゃ、幻の名酒といわれるほどのことはある」
と、心の中に思ったものである。」(※2)
“幻の名酒”とまで言われたこのお酒は、果たしてどのような味わいなのでしょうか。
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。
生貯蔵酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、なかなかよい色をしています。
生貯蔵酒ではあるものの、フレッシュな風味はないみたいです。
それに度数が高めですが、アルコールの香りはほとんど感じませんね。
うまみは濃いめで、しっかりしています。
お米のうまみとともに、熟成感を感じます。
苦みや雑味はまったく感じませんね。
酸味はややひかえめです。
角のないすっぱさをちょっと感じる程度です。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはひかえめです。
さらっとした甘みをほんのわずかに感じる程度です。
濃醇旨やや辛口のおいしいお酒でした。
熟成感があるにもかかわらず、苦みや雑味がまったく出ていませんでした。
そのため、味わい深くて飲み応えがあるにもかかわらず、飲みやすくてスイスイといけてしまいます。
この味わいならば、幻の名酒と評されたことにも頷けますね。
(※1)滋賀の日本酒を愛する酔醸(よいかも)会編『近江の酒蔵-うまい地酒と小さな旅』p.38(2005.9 サンライズ出版)
(※2)奈良本辰也『日本地酒紀行』p.103(1988.6 河出文庫)
また、管理人さんに驚かれると思いますがこの酒の四合瓶がSEIYUに売ってます。行っては気になって買おうかなあと思いつつも1,500円近くするので躊躇ってましたが、感想を読んだら買いたくなりました。
by エクスプロイダー (2016-03-16 23:00)
アルコール分が高いのですね。
本当に良い色をしていますね。
こういう酒を飲んでみたいです。
コメント、ありがとうございました。
by toshi (2016-03-17 05:26)
エクスプロイダーさん、西友はどの店も仕入れに差がないと思っていましたが、それはカップ酒や少量瓶だけのことなのかもしれませんね。
西友は私が住んでいるところにもありますが、見たことはありません。
by skekhtehuacso (2016-03-17 23:27)
toshiさん、アルコール度数は確かに高めでしたが、アルコール臭さは感じませんでした。
けっこうおいしいと思いました。
by skekhtehuacso (2016-03-17 23:28)