【お酒】855.桑乃都 吟醸 180ml [13.東京都の酒]
有限会社小澤酒造場A
東京都八王子市八木町2-15
アルコール分 15度以上16度未満
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)醸造アルコール
精米歩合60%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)
昨日いただいた桑乃都上撰カップに引きつづき、今日も小澤酒造場さんのお酒をいただきます。
今日いただくこのお酒は、醸造アルコールが添加されている吟醸酒です。
「醸造アルコールの添加は、通常、もろみを搾る一~二日前に行なわれる」(※1)のだそうです。
搾った後でお酒に添加するのではなく、お酒を搾る直前の醪に添加するのですね。
そして、醸造アルコール添加には、「もろみの中の芳香物質は、酒を搾ったときに大部分が酒粕に残ってしまうのですが、アルコールはそれを酒のほうに戻してくれる。」という効果があるようです。(※2)。
それ故、特に吟醸酒については「アルコールを添加するからこそ、あのフルーティーな吟醸香が引き出されるのであり、アルコールを入れないと、絞り粕のほうにより多く香りが残ってしまう。つまり、純米タイプの吟醸酒は、吟醸香が立ちにくいということでもある。」(※3)と言われているようです。
まあでも、これはあくまでもジェネラリースピーキング、つまり一般的に言われているお話です。
(ルーか!)
私がかつていただいたお酒の中には、香り高い純米吟醸酒もありましたけれどね。
なお、醸造アルコールの添加については、かつてこちらでまとめております。
ということで、吟醸香の出かたに注意しながらいただいてみたいと思います。
吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、ほとんど目だたないくらいでした。
やはり吟醸香がはっきりしています。
フルーティーな香りです。
でも、はっきりしてはいるものの、しつこくはないですね。
うまみはやや濃いめで、しっかりしています。
お米のうまみが豊かです。
吟醸酒にありがちな苦みもちょっとあるみたいですが、他に雑味はありません。
キレはよく、スッと引きます。
酸味はややはっきりしています。
すっぱさが少し強めです。
刺激やピリピリ感はありません。
甘みはややひかえめです。
わずかに感じる程度です。
やや濃醇で旨やや辛口のおいしいお酒でした。
吟醸香が豊かですが、しつこくなくてちょうどよい感じでした。
お米のうまみがしっかりしていますが、キレがよいので後味はスッキリしていました。
それに、酸味が食事の油っぽさや魚臭さなどを消してくれそうに思いました。
(※1)小泉武夫監修『日本酒百味百題』p.112(2000.4 柴田書店)
(※2)大内弘造『なるほど!吟醸酒造り-杜氏さんと話す』p.38(2000.10 技報堂出版)
(※3)(※1)p.113
アルコール添加にはそんな利点があるんですか。今回はへぇ~って感じで読ませてもらいました^^
by タンタン (2016-04-20 08:00)
タンタンさん、どうやらそういうことらしいのです。
上記に紹介した効果のほかにも、お酒の味を軽快にすることや、あるいはアルコール発酵を止める効果もあるみたいです。
今日においてアル添は増量策ではなく、むしろ酒造りの一技法として確立していると思います。
by skekhtehuacso (2016-04-21 00:19)