SSブログ

【お酒】1504.白老 特別純米酒 カップ [23.愛知県の酒]

7757.JPG
澤田酒造株式会社
愛知県常滑市古場町4-10

アルコール分 15度以上16度未満
原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)
精米歩合 6560%
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




愛知県は知多半島。
江戸末期から明治初期にかけては“中国酒”(江戸と上方との中間で造られる酒)の産地として江戸東京での取扱量第二位(一位はもちろん灘)を誇った銘醸地でした。
その知多半島は常滑(セントレアがある海域の近く)で嘉永元年(1848年)からお酒を造っていらっしゃるという澤田酒造さんのお酒は、かつて白老上撰カップ(普通酒)と、白老本醸造からからカップ、そして白老本醸造生原酒 蔵人だけしか飲めぬ酒 200mlをいただいております。
今日いただくこのお酒は、特別純米酒のカップ酒でした。


この特別純米酒ですが、“若水100%使用”なんだってさ。
7758.JPG

若水(わかみず)ってのは、どうやら愛知県で1983年に育成された酒造好適米で、「五百万石の耐倒伏性が強化された品種。」(※1)なのだとか。
ただ「短強稈であるものの、いもち病に弱く、」(※2)とあるように、「耐倒伏性、耐冷性は強いが耐病性は弱い。」(※1)んだってさ。

とまあ、手元の文献にはこんな記述がありましたよ。
ちょっと前までのワタクシであれば論文を取り寄せて米の素性を徹底的に調べ上げたことでしょうけれど、最近じゃその気力も失せてしまいましたよ。


ところでこのお酒ですが、精米歩合の表示が65%から60%へと手書きで訂正されておりましたよ。
7759.JPG

酒造好適米である若水を100%使用している以上、たとえ精米歩合が60%以上でなくとも「醸造用玄米の使用割合(表示基準5の1に規定する使用割合をいう。)が50%を超える場合」(※3)という特別純米酒の要件(「使用原材料、製造方法その他の客観的事項」(※4))に該当すると思うんですけれどね。
どうでもいいか。


特別純米酒には香りを特徴とするものもございましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は濃くはないものの、深みのある金色でした。
7760.JPG


香りはないですね。

うまみはやや淡めですが、淡めなりにしっかりしています。
熟成感が穏やかに効いていますね。
米のうまみは弱めです。
軽い苦みがかすかにあるみたいですが、気にはなりません。
純米ですがキレがよく、透明感を感じます。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさが強くはないものの、鋭さを少し感じます。
それに深みも少しあるみたいです。
ピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめでしょうか。
弱めですが幅があることから、その存在はわかります。


淡めではあるものの深みを感じる、やや淡麗で旨口のおいしいお酒でした。
熟成感と酸味とで深い味わいに仕上がっているように感じました。
それでいてクセやクドさがなく、しかもキレがよくて後味はスッキリしておりました。
なかなかいけるのではないでしょうか。

(※1)副島顕子『酒米ハンドブック 改訂版』p.89(2017.7 文一総合出版)
(※2)前重道雅・小林信也編著『最新 日本の酒米と酒造り』p.102(2000.3 養賢堂)
(※3)酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達第86条の6 酒類の表示の基準 2(2)ヌ(ハ)
(※4)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)2(3)
あ~酒臭かった!(31)  酒くさコメント(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

あ~酒臭かった! 31

酒くさコメント 2

hanamura

愛知県は知多半島・・・えぇぇ!!知らなかったです。
「精米歩合の表示」は(わはは笑)でも、飲んでみたい!ッス。

by hanamura (2019-01-25 23:15) 

skekhtehuacso

hanamuraさん、中国酒のことはかつて白老上撰カップをいただいた際に触れておりますので、もし興味がおありでしたらご参照下さい。
by skekhtehuacso (2019-01-25 23:27) 

酒くさコメント、書いちゃう!

お名前:[必須]
URL:
酒くさコメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。