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【お酒】1590.長生舞 大吟 山田錦 カップ [17.石川県の酒]

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株式会社久世酒造店
石川県河北郡津幡町清水イ122

・原料米 山田錦100%
・精米歩合 50%
・仕込み水 硬水(7.62度)
アルコール分15度
原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
180ml詰
(以上、ラベルより転記)




今日は、“長生舞(ちょうせいまい)”なるお酒をいただきます。
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この酒銘については、文献に以下のような記述がありました。
津幡大西山の片ほとりに霊泉あり、浄波玉の如く清麗たるこの水を汲む村人は、長き生を得て歓び、其の徳を讃え年ごとに舞を奉納して其の徳を謝した。爾来この地を清水ととなえこの霊水の流れを汲んで醸られし酒の銘を「長生舞」と冠したと伝わる。今もこの酒を酌む人は常に長生自得疑いなしと伝う。」(※1)
要するに、養老伝説みたいなものでしょうか?

今日いただくこのお酒はアル添大吟醸ですが、山田錦(産地は不明)を100%使用していることのみならず、使用している仕込み水に関する情報も表示されておりましたよ。
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なんでもこの蔵元さんは「天然の硬水と軟水を、工程ごとに使い分けるその酒造り」(※2)なのだとか。
あたしゃね、“天然の-”って書かれたものに出会うたびに思うことがあるのですよ。
いったいこの国のどこに、天然ではない水の製造工場、すなわち水素と酸素と化学的に結合させて酒造りで使えるほど大量に水を作っているところがあるのだろうかってね。
“天然の-”ってのはおそらく水道水ではなくて湧き水を使っておりますよという意味でしょうけれど、水道水だって元をたどれば空から雨として降ってきた天の恵みじゃないですか。
雨が大嫌いなくせにエラそうなことを言うな。


話のネタがないことを難癖でごまかしたところで、そろそろいただいてみたいと思います。
大吟醸ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は濃くはないものの、金色でした。
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吟醸香は、上立ち香も含み香もほとんどわからない程度です。
嗅覚を研ぎ澄ませると、ようやくその存在を覚知し得るかといった具合ですね。

うまみは、やや濃いめかな。
米のうまみを、透明感を伴いながら幅広く感じます。
それに熟成感がごくかすかにあるみたいです。
雑味はまったくないですね。
キレはよく、スッと引きます。

酸味はややひかえめでしょうか。
すっぱさは弱めですが、弱めなりに深みを感じます。
スースーはなく、ピリピリ感もありません。

甘みはややはっきりでしょう。
かなりさらっとした甘みをほんのりと感じます。


やや濃醇で清廉旨やや甘口のおいしいお酒でした。
雑味がなくてきれいな味わいでした。
それにうまみが透明感を伴いつつ広がるのは、山田錦の特徴でしょうか?
また、わずかな熟成感と弱めの酸味ともいい感じに効いているようでした。

これは味で勝負する大吟醸でしょう。
また、わずかな熟成感と酸味とを伴うところから察するに、能登の魚料理とも合うのではないでしょうか。

(※1)北陸電力企画『北陸酒紀行』p.70(2002.3 橋本確文堂)
(※2)石川県酒造組合連合会監修 北國新聞社出版局編集『石川の地酒はうまい。』p.80(2016.6 北國新聞社)
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