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【お酒】1699.信濃鶴 純米 カップ [20.長野県の酒]

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酒造株式会社長生社
長野県駒ケ根市赤須東10番31号

原材料名/米(国産)・米こうじ(国産米)
精米歩合60%
アルコール分/14度以上15度未満
180ml
(以上、カップの印刷事項より転記)




1883(明治16)年に創業した」(※1)という“酒造株式会社長生社”さん。
“株式会社”の文字を社名の中間に挟む商号は、酒造会社に限らず珍しいのではないでしょうか。
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今日いただくこのカップ酒は、純米酒でした。
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なんでも長生社さんは「平成13年には国内でも大変珍しい純米酒のみの製造に切り替えた。」(※2)そうです。
そして今日いただくこの「普通純米『信濃鶴』は、毎日の酒をいいものにしたいという思いをこめ、吟醸造りに倣った低温発酵。しかも一升二千円を切る安さを実現した。」(※1)のだとか。

さぞやおいしい純米カップであろうと大いに期待しつつ、そろそろいただいてみたいと思います。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。


お酒の色は、
これじゃわかりにくいか。
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少し黄色がかっておりました。
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燗をつけると、お酒の甘い香りがフワッと漂ってまいりましたよ。

うまみはやや濃いめでしょう。
酒臭さ(ほめ言葉です)が穏やかにじんわりと効いています。
米のうまみがこれに続き、厚みはないものの、広がらずに舌の上にピンと乗っかってくる感じがします。
熟成感はなく、苦みや雑味も感じません。
それに純米酒にしてはキレがよいですが、透明感はありません。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めですが、弱めなりに鋭さがありますね。
スースー感は少しはっきりしています。
ピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりしています。
厚みのある甘みをじんわりと感じますが、べとついた感じはありません。


芳香やや濃醇でちょいスー旨やや甘口のおいしいお酒でした。
まず最初に、燗にした際に立つ香りがいいじゃあ~りませんか!
うまみは酒臭さ(あくまでもほめ言葉です)が穏やかに効いておりましたよ。
それに弱めの酸味がいい感じに引き締めてくれました。
甘みはべとつかずに、コクを添えておりました。
そしてこれだけ味わいがしっかりしているのにキレがよく、しかも雑味がまったくありませんでしたよ。

これさ、かなりうまいんじゃないの!
一番安いお酒でこのおいしさなのですから、吟醸クラスはきっとものすごくおいしいのでしょうね。
いつか長生社さんの吟醸酒に出会うことを切に願う、吉宗であった。


(※1)『ようこそ日本酒の國へ』p.078(2014.5改訂 合同会社デザインファームアンドリゾート)
(※2)川崎史郎:文・小林敬一:写真『酒蔵で訪ねる信州』p.217(2008.5 信濃毎日新聞社)