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【お酒】1705.神亀 純米酒 カップ [11.埼玉県の酒]

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神亀酒造株式会社
埼玉県蓮田市馬込三丁目74番地

アルコール分 15度
原材料名 米(国産)、米麹(国産米)
全量酒造好適米
精米歩合60%
内容量 180ml
(以上、カップの印刷事項より転記)




一九八七(昭和六十二)醸造年度」(※1)に全国に先駆けて「清酒製造量のすべてを純米酒に切り替えた」(※1)という神亀酒造さん。
しかも一番安価な「「神亀 純米」は、新潟の五百万石や長野の美山錦、徳島の山田錦を原料米にして六〇パーセントまで磨き、九号酵母で醸した酒をブレンドしてから二年熟成させる。」(※2)というこだわりぶり。
私がここで指摘するまでもなく、酒好きの諸兄におかれましては十分にご存知のことでございましょう。

その“神亀”のカップ酒は、このブログの草創期に東急東横店の地下にある酒コーナーで入手したもの一度いただいております。
ですが今回、池尻大橋駅近くの山手通り沿いにある酒店“でぐちや”さんでラベルのデザインが異なるものを見つけましたので、再度入手してみた次第でした。
ラベルのデザインが異なれば別物と扱うのがこのブログのルールですので、別カウントにしてあります。)

品質表示は、かつていただいた神亀カップと同じでした。
ということは、中身は同じ製法で造られたお酒なのでしょう。
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純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は金色で、少し透き通っておりました。
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濃いね。
熟成感がバッチリで、枯れていて深みがありますが、角はありません。
それでいて米のうまみも厚みはないものの鋭く感じます。
酒臭さはそれほど感じません。
苦みがあって、弱めですが鋭さを少し感じます。
キレはよく、スッと引きますよ。

酸味はひかえめです。
すっぱさはほとんどなく、スースー感もピリピリ感もありません。

甘みはややひかえめでしょうか。
ゼロではなく、弱めながらに存在がわかります。


濃醇枯深旨やや辛口のおいしいお酒でした。
予想通り、枯れていて深みがありました。
でも、けっして重くはなく、しかも角がありませんでした。
それでいて、あたかもアル添酒のようなキレのよさと軽さとがありましたが、スースー感がないところがアル添酒とのちがいでしょうか。
さらに甘みがわずかにあって、コクを添えているように感じました。

これはうまいというよりもむしろ、すごいね。

(※1)上野敏彦『闘う純米酒 神亀ひこ孫物語』p.11(2006.12 平凡社)
(※2)(※1)p.187