SSブログ
26.京都府の酒 ブログトップ
前の10件 | 次の10件

【お酒】1757.純米吟醸 ほろ酔いにゃん はんなり甘口 竹 240ml [26.京都府の酒]

10689.JPG10690.JPG10691.JPG
●販売者:株式会社キャメル珈琲
東京都世田谷区代田2-31-8
●製造者:招德酒造株式会社
京都府京都市伏見区舞台町16

●原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
●精米歩合:60%
●アルコール分:14度
●内容量:240ml
(以上、瓶の印刷事項より転記)




今日2月22日は、猫の日
そこで今日は、KALDI COFFEE FARMで入手した“ほろ酔いにゃん”なるお酒をいただいてみました。
10694.JPG

なんでもこのお酒は、“四段仕込み”のほんのり甘口なのだとか。
10693.JPG

造っていたのは、京都は伏見の招德酒造さんでした。
10692.JPG

招德酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
279.純米吟醸 夏の戯れ(四季の純米吟醸デザインボトル)
1521.招德 純米吟醸酒 みやこくるり 300ml


それではいただいてみたいと思います。
純米吟醸酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、透明でした。
10695.JPG


上立ち香はないですね。
でも一口含むと、フルーティーな風味がかすかにフワッと広がります。

うまみは淡めです。
米のうまみが淡めなりにふんわりと広がります。
苦みがあって、強くはないものの鋭さを感じます。
熟成感や酒臭さはありません。
キレはよいですね。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは、これも強くはないものの鋭いですね。
スースー感はなく、ピリピリ感はありません。

甘みは、これはむしろややひかえめでしょう。
さらっとしていて、前に出て来ません。


淡麗ちょい苦ちょいすっぱやや辛口のお酒でした。
淡めなりに米のうまみが効いておりました。
でも、淡めであるが故か、苦みとすっぱさとが少し目立ちました。
能書にはほんのり甘口とありましたが、甘みが前に出てこなかったことから、むしろ私はやや辛口に感じました。

かわいくておとなしそうに見えるけれど、近づくと爪を立てる猫。
それを表現しているような味わいだと、あたしゃ勝手にそう思いましたとさ。


その猫、じゃなくてお酒に合わせたエサ。

性懲りもなく、菜の花。
だって大好きなんだもん。
10696.JPG

今日はごま和えでいただきました。
10697.JPG

野菜と魚ソー。
10698.JPG

調味料はしょうゆ(再仕込み)、中華だしの素、そしてにんにくのみじん切りに、黒こしょう。
10699.JPG

ごま油を使って炒めてみましたよ。
10700.JPG

ごちそうさまでした。
10701.JPG



★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

せっかくの猫の日だというのに、
10702.jpg

今日はまともに撮らせてはいただけませんでしたとさ。
10703.jpg
(友情出演)

【お酒】1748.魯山人 特別純米原酒 180ml [26.京都府の酒]

10586.JPG10587.JPG
東山酒造有限会社S
京都市伏見区塩屋町223

180ml詰
アルコール分/18度
原材料名/米・米麹
精米歩合60%
祝100%使用
※国産米100%使用
(以上、ラベルより転記)



東山酒造さんのお酒は、かつて坤滴 純米酒 特別栽培米「山田錦」 180mlをいただいております。

今日いただくこのお酒は、特別純米原酒でした。
10588.JPG


“祝100%使用”と書いてありますね。
10589.JPG

“祝(いわい)”はどうやら、戦前に京都府で育成された古い酒米のようでした。
手元にあった文献では、以下のように紹介されておりましたよ。
京都府農事試丹後分場が「野条穂」から純系分離混系のなかから優れた個体を選抜して新品種を育成する方法(※1))(昭和8),奨励品種には昭和8~21,30~48,平成4~の3回採用.(※2)」

昭和48年から平成4年まで間隔が開いているのは、「分けつ(稲の根元からの枝分かれ:ブログ筆者追記)が少ない上、長稈で耐倒伏性に弱いため収量性に問題があり、栽培されなくなっていた。」(※3)とのこと。
しかしその後、京都府のオリジナル米として平成4年度から再度栽培され始めたのだそうです。

米としての性質は、「大粒で心白発現率が高い。腹白は少ないが、心白が大きくて割れやすく、精白は50%程度が限度。軟らかく溶けやすい米で、味のある酒ができる。」(※3)のだとか。
これは私の推測ですが、再び栽培され始めたということは、栽培上の問題はきっと改善されつつあるのかもしれませんね。


それでは、いただいてみたいと思います。
特別純米酒には香りを特徴とするものもありましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、透明でした。
10590.JPG


香りはないですね。

うまみはやや濃いめかな?
米のうまみに厚みがって、どっしりと舌の上に乗っかってくるみたいです。
苦みがあって、強くはないものの鋭さを感じます。
熟成感はなく、他に雑味はありません。
キレはそれほどでもないみたいです。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めで角がありません。
でもちょいスーで、しかもちょいピリです。

甘みはひかえめです。
かなり弱めですね。


やや濃醇でちょい苦ちょいスーちょいピリ荒辛口のお酒でした。
ちょい苦とちょいピリとによって、荒々しさを感じました。
でも他に雑味はなく、きれいな味わいでした。
しかも米のうまみがどっしりとしていて飲み応えがありました。


ここで、燗にしてみましたよ。
10591.JPG

ありゃ!
お酒の甘い香りがフワッと漂ってまいりました。
スーは残るものの、苦みやピリが消えたことから、荒々しさがなくなってまろやかになりましたよ。
それとともにキレがよくなり、後味はスッキリしてまいりました。
さらに甘みが少しはっきりして、コクを添えてくれました。

燗だと、やや濃醇でスッキリ旨やや辛口のおいしいお酒になりました。
これは燗のほうが、まちがいなくおいしいな!

な~んて大発見をしたと思っていい気になりながらもう一度瓶を手に取ってみたところ、瓶には“お燗の適温”がちゃ~んと表示されておりましたとさ。
10595.JPG



そのお酒に合わせた今日のエサ。

出汁巻き玉子(ねぎ入り)。
10592.JPG

冷蔵庫の残り物の煮物。
細いにんじんがやわらかくてまいう~♪
10593.JPG

ごちそうさまでした。
10594.JPG

(※1)前重道雅・小林信也編著『最新 日本の酒米と酒造り』p.49(2000.3 養賢堂)
(※2)(※1)p.148
(※3)副島顕子『酒米ハンドブック 改訂版』p.13(2017.7 文一総合出版)





★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆

dancyuは、3月号はいつも日本酒特集ですね。
さっそく2020年3月号を読んでみましたよ。
10585.jpg

《感想》

・dancyu常連蔵(あえてどことは言いますまい)が消えて、初見(たぶん)の蔵元さんばかり紹介されていたことから、新鮮さを感じた。

・奈良酒特集では、三諸杉(今西酒造)と大神神社との関係や、菩提酛保存の取組を風の森(油長酒造)を中心に展開していたところが面白かった。

”なら泉勇斎”さんが紹介されており、写真ではご店主の笑顔をうまくとらえていて好感が持てた。

・群馬泉(島岡酒造)の紹介では、生酛よりも山廃酛のほうが管理が難しいことが解説されており、とても参考になった。

・低アル原酒(度数の低い原酒)の特集では、その製造方法(発酵の上限を低くする方法)が具体的に紹介されており、これも参考になった。

・“小笹屋竹鶴はアツアツ燗にすると◆◆◆に合う。”との記述から、◆◆◆に合う酒が存在すること自体に驚いた(ネタバレ防止のため、◆◆◆は伏せました)。

・広告記事ではあったが、沖縄の芋酒(イムゲー;泡盛が普及する以前に庶民が飲んでいた芋焼酎)が紹介されていた記事が興味深くて面白かった。

【お酒】1679.玉川 タマカップ [26.京都府の酒]

9991.JPG9992.JPG
木下酒造有限会社
京都府京丹後市久美浜町甲山1512

原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造用アルコール
アルコール分 15度
内容量 180ml
(以上、ラベルより転記)




先週末に東京都内を散歩した際に入手したお酒をさっそくいただいてみたいと思います。

造っていたのは、「創業:天保13年(1842年)、現在地にて木下家5代目・善兵衛が蔵を興す。現社長は11代目」(※1)という。京都府京丹後市の木下酒造さんでした。
9993.JPG

“玉川”の銘については、「創業当時、蔵のそばに玉砂利を敷き詰めたような神聖な川があったことから」(※1)なのだとか。
9994.JPG


この木下酒造さんには、とても興味深い例があるのです。
それは、杜氏さんがイギリス人のお方だということ。
このことについて、上記と同じ文献には以下のような記述がありました。
 木下社長とイギリス人のフィリップ・ハーパー杜氏の出会いは2006年。長年の付き合いだった前杜氏が60代の若さで亡くなり、「半分廃業も覚悟して」次の杜氏を探していた時だ。大阪で酒造りに携わっていたハーパー氏、日本酒の話を始めたら止まらない。その持論も造る酒も間違いのないものと確信した社長は、彼を蔵に迎え入れる。」(※2)

また別の雑誌では、ハーパー杜氏の経歴を以下のように紹介しておりました。
 金髪のハーパーさんから繰り出されるのはバリバリの関西弁だが、生まれは大阪ではなく、英国コーンウォール州。オックスフォード大学で英文学、独文学を学んだ後、JETプログラム(語学指導等を行う外国青年招致事業)の英語教師として昭和63(1988)年に来日。以来、22年間の日本滞在のうち、酒造歴は20年にも及ぶ。
(中略)
 日本酒を飲み続け、その魅力に惹かれて造り手へと転じたのは、平成3(1991)年のこと。蔵人としての修行を重ねた後、平成13(2001)年には、南部杜氏協会主催の「杜氏資格選考試験」に合格。現在の勤務先である木下酒造には、平成19(2007)年に杜氏として就任。酵母、乳酸無添加の自然仕込みは、初年度からの試みだ。」(※3)

上記(※3)の最後にあるとおり、ハーパー杜氏は蔵付き酵母を用いた自然仕込みにこだわっているそうです。
そのネタは、いつか木下酒造さんの自然仕込み酒をいただくまでとっておこうと思います。


それでは、いただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は茶色がかっていて、深みがありました。
9995.JPG


うまみは濃いめです。
意外にも最初に米のうまみがきましたよ。
それとともに熟成感が来ますが、枯れているのに角や荒さがありませんね。
苦みは弱めですが、弱めなりに鋭さを感じます。
濃いめなのにキレはよく、スッと引いて行きます。

酸味はややはっきりかな。
すっぱさが弱めですが、弱めなりに鋭さを感じます。
ピリピリ感はありませんが、スースー感がちょっとだけあるみたいです。

甘みはややひかえめ、いや、ややはっきりかな?
前には出て来ませんが、じんわりと厚みを感じます。


濃醇枯ちょい苦ちょいすっぱちょいスー旨口のおいしいお酒でした。
いい感じに枯れておりましたがけっしてスカスカではなく、米のうまみもしっかりしておりました。
酸味や苦み、それにちょいスーも味わいをいい感じに引き締めていて、弱めの甘みがコクを添えておりました。
それでいてキレがよく、後味はスッキリしておりました。

これはかなりうまいんじゃないの?
とてもおいしい熟成酒でした。

これで普通酒とはね。
これはぜひとも、特定名称酒もいろいろと飲んでみたいところですよ。
そのためにも、いつか丹後へ行ってみたくなってまいりましたとさ。

(※1)らくたび文庫No.046『京都の地酒蔵』p.85(2011.11 株式会社コトコト)
(※2)(※1)p.84
(※3)dancyu 2011年3月号 p.78(藤田千恵子『英国人杜氏ハーパーさん、自然仕込みに挑戦』p.77-81中 プレジデント社)




2021/04/30
また飲んでみました。

【お酒】1620.富士千歳 純米にごり酒 [26.京都府の酒]

9310.JPG
松井酒造株式会社K
京都市左京区吉田河原町一ノ六

アルコール分14度以上15度未満
原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合70%
300ml
(以上、ラベルより天気)




この状態では、どんなお酒なのかはさっぱりわかりません。
わかるのは、バーコードに付された文字より“にごり酒”であるということのみ。
9311.JPG

包を解いてみると、こんな感じでした。
9312.JPG9313.JPG

どうやら純米酒のようでした。
9314.JPG9315.JPG

滓の量は、2-3割といったところでしょうか。
9316.JPG


にごり酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、ほぼ白でした。
また見た目には、とろみは感じませんでした。
9317.JPG


一口含むと、フレッシュな風味が少しあることがわかります。

うまみはやや濃いめでしょうか。
米のうまみそのものですが、とろみは少しだけで、むしろにごり酒にしてはキレがよいくらいです。
滓のざらつきはごくわずかで、苦みもかすかです。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは少し強めで、鋭さも少しだけ感じます。
ピリピリ感はありませんが、スースー感がちょっとだけあるみたいです。

甘みはややひかえめでしょうか。
やさしい甘みをほんのりと感じるくらいです。
べとつきやクドさはまったくありません。


やや濃醇で爽快旨やや辛口のおいしいにごり酒でした。
フレッシュな風味と適度に効いた酸味、そしてにごり酒にしては軽めであったことなどから、爽やかな口当たりでした。
それでいてごくわずかな滓のざらつきとかすかな苦みとがいい感じに働いて、味わいを引き締めているようでした。
それにやや辛口であったことから、食事とも合わせやすいように感じました。
スースー感がちょっとありましたが、それは私としてはうれしいところでした。

これ、おいしゅうおすな!
夏の暑いときに冷やしたお漬物とともに焼魚や煮魚をつまみながらいただくといいかも。



一方で、私がこのお酒と合わせたおつまみはこちら。

浅漬けと、オクラのおひたし。
9319.JPG

出し巻玉子(ねぎ入り)。
9320.JPG

そして、じゃこ天をフライパンであぶったもの。
しょうがを買い忘れたのでわさびを合わせましたが、むしろわさびのほうがおいしいやん!
9321.JPG

ごちそうさまでした。

【お酒】1564.月桂冠 山田錦 辛口 純米 カップ [26.京都府の酒]

8821.JPG
月桂冠株式会社+O
京都市伏見区南浜町247

●アルコール分:14度以上16度未満
●原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)
●精米歩合:70%
山田錦55%使用
210ml
(以上、ラベルより転記)




昨日、一昨日と、月桂冠さんの“THE SHOT”をいただきました。
今日はその月桂冠さんの“山田錦”と銘打たれた純米酒のカップ酒をいただきます。
8823.JPG


あれ?
山田錦を名乗っていながら、使われているのはお米全体の55%だけなんだってさ。
8822.JPG

公式のルールによれば、「原料米の品種名は、当該原料米の使用割合(中略)が50%を超える場合(中略)に表示できる」(※1)と定められております。
それ故、このお酒のように山田錦の使用割合が55%である場合には山田錦使用と表示することができ、よって酒銘にも採用し得るのではないかと推察いたしますよ。

まあ、そんなこと、どーでもいいんですけれどね!(みつまJAPANさんより)


それでは、いただいてみたいと思います。
純米酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほとんどわからない程度でした。
8824.JPG


燗をつけると、酒臭い(←ほめ言葉です)香りがちょっとだけ漂ってまいりました。

うまみは淡めです。
米のうまみは弱めで、かすかに感じる程度です。
酒臭さ(←あくまでもほめ言葉です)もちょっとだけあるみたいです。
でも、苦みや雑味はまったくないですね。
キレもよく、スッと引きます。

酸味ははっきりしています。
すっぱさが少し強めで、しかも鋭さをはっきりと感じます。
それにちょいピリですね。

ラベルに辛口と書かれていただけあって、甘みはひかえめです。
ゼロではなく、そのかすかな甘味に厚みを感じますが、かなり弱めです。


淡麗すっぱちょいピリ辛口のお酒でした。
かなり淡めでキレイな味わいの中で、酸味が突出している感じがいたしました。
それになかなかの辛口で、きりっと引き締まっておりました。

これは食事と合わせやすいと思います。
特に刺身や焼魚とは、相性よくいただけるのではないでしょうか。
それ故に、日々の晩酌でいただくお酒として向いていると思いました。

ただね、山田錦と銘打たれていたものの、私がこれまでにいただいた山田錦使用のお酒で感じたうまみの広がりは、私はこのお酒では感じとることができませんでしたよ。



今日はね、近所のスーパーで“プチヴェール”なる野菜に出会ってしまい、一目惚れして連れて帰ってきてしまいましたよ。
なんでも、ケールと芽キャベツとの交雑種なんだってさ。
8809.jpg

一番小さい葉っぱを生で試食。
8810.jpg

うわ!
青汁みたいな青臭さがしっかりしていて、エグ味もちょっとだけあるかも。
また軸も葉っぱもけっこう硬めですが、筋っぽさはないですね。

これはあっさりとした味付けだと、きっと太刀打ちできませんよ。
そこで考案したのが、この味付け。
8811.JPG

これらを混ぜあわせておきますよ。
8812.JPG

肝腎のプチヴェールですが、軸と葉っぱとを分けておきます。
8813.JPG

軸を2分間、葉っぱを1分間、それぞれ熱湯で茹でたのち、冷水で冷やし、サラダスピナーで水分を飛ばしたものがこちら。
8814.JPG

これを先ほど混ぜあわせた味噌マヨネーズで和えます。
8815.JPG

はい、できあがり。
8816.JPG

まずは葉っぱの部分をいただきます。
これね、1分間茹でたにもかかわらず、葉のパリパリ感が残っておりましたよ。
エグ味は引いたものの、青臭さは十分に残っておりました。
でも、その青臭さが味噌やごまの風味とよく合っていてまいう~♪
8818.JPG

軸の部分は、これもシャキシャキ感がしっかりと残っているじゃあ~りませんか!
それでいて、小松菜の根っこのような甘みが少し出てきてこれもまいう~♪
8817.JPG

あたしゃきっとね、前世が芋虫だったのではないかと思うくらい、青い葉っぱの野菜が大好きなのですよ。
(芋虫だったと言っても、きっと蝶にはなれずに踏みつぶされたのでしょうけれど。)
それ故にこのプチヴェールに一目惚れした次第でしたが、私の眼には狂いはなく、やはり青臭さがしっかりしていて食べ応えのある“骨太野菜”でございましたよ。
これはしばらくのあいだ、ハマってしまうかも。

でもね、青臭さが苦手なお方には、あまりおすすめできないかも。
それとも、ゆで時間をもっと増やせば、もしかしたら食べやすくなるのかもしれません。


今日はこのほかに、焼かなすの土佐酢和えと
(土佐酢と言っても、だし汁ではなくてかつおぶしを直接投入)、
8819.JPG

きのこ(椎茸+ぶなしめじ)とネギのすまし汁とで一杯やった次第でございましたとさ。
8820.JPG

(※1)清酒の製法品質表示基準(平成元年11月22日国税庁告示第8号)5(1)

【お酒】1563.月桂冠 THE SHOT 大吟醸 華やぐドライ 180ml [26.京都府の酒]

8803.JPG
月桂冠株式会社
京都市伏見区南浜町247

●内容量:180ml
●アルコール分:15度以上16度未満
●原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
●精米歩合:50%
(以上、ラベルより転記)




昨日いただいた月桂冠 THE SHOT 本醸造 艶めくリッチ 180mlにひきつづき、今日も月桂冠さんの新商品“THE SHOT”をいただきます。

今日いただくこのお酒は精米歩合50%のアル添大吟醸で、しかも生詰でした。
8804.JPG

でもね、お値段は昨日いただいた本醸造と同じでしたよ。
8805.JPG


うんちくは昨日の記事でさんざん書きましたので、今日はさっそくいただいてみたいと思います。
大吟醸ですので香りがあることを考慮して、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、ごくかすかに着いていることを確認できた程度でした。
8806.JPG


香りがゼロではないものの、ほとんどわからない程度ですね。
華やかな吟醸香でしょうけれど、ものすごく弱めです。
フレッシュさもごくかすかにあるのかな?

うまみはね、これは意外にも淡めです。
米のうまみには厚みはなく、それが広がることなく舌の上に乗りますが、乗ったときに重さを少し感じます。
また、吟醸酒でありがちな苦みをちょっとだけ感じます。
キレはとてもよく、スッと引きますね。

酸味はややひかえめでしょうか。
すっぱさがかなり弱めですが、弱めなりに鋭さを少し感じます。
スースーはないものの、かすかにピリッと感じます。

甘みはひかえめですよ。
ほぼゼロですよ。


淡麗ちょい苦ちょいピリ旨辛口のおいしいお酒でした。

大吟醸なのに香りがひかえめで、しかも本醸造のTHE SHOTで感じた爽やかさもありませんでした。
それに甘みがほとんどゼロでたしかにドライでしたが、米のうまみが舌の上に当たるように乗ってくることから、けっして物足りなさは感じませんでした。
また、苦みとピリとをちょっとだけ感じましたが、それらもお酒の味を引き締める要素としてうまく働いているようでした。

これもなかなかうまいんじゃないの?
食事と合う、おいしい大吟醸だと思いましたよ。

ただね、もし私が昨日いただいた本醸造とこの大吟醸とを目隠しされて試したら、香りの強弱とうまみの濃さ、それに苦みやピリピリ感の存否とからして、おそらく本醸造のほうを大吟醸と、そしてこの大吟醸を本醸造と、それぞれ判断したことでしょうよ。
今回、月桂冠さんの“THE SHOT”シリーズ2種を試させていただいて、私は、“やれ純米だから-”、“やれ吟醸だから-”、“やれアル添だから-”、あるいは“やれ糖類添加だから-”、“やれ大手蔵の量産品だから-”と、外的な情報だけに頼って飲む前からお酒の味の優劣を決めつけることがいかに愚かしいことかと痛感いたしましたよ。

お酒の味ってのは、実際に飲んでみて、自分の舌で確かめるまではわかりませんね。



あ、そうそう、
今日このお酒に合わせたのは、九条ねぎとちくわとのぬた(酢味噌和え)と、
8807.JPG

そしてNHKのきょうの料理(斉藤辰夫先生)で覚えた“さば缶のみそ煮”(粉山椒多めは私のお好み)。
生のさばではなくて“さばの水煮缶”を使うので、下ごしらえをしなくても臭みが出ることなく、しかも骨までやわらかく食べられるスグレモノなのでした。
8808.JPG

【お酒】1562.月桂冠 THE SHOT 本醸造 艶めくリッチ 180ml [26.京都府の酒]

8795.JPG
月桂冠株式会社
京都市伏見区南浜町247

●内容量:180ml
●アルコール分:15度以上16度未満
●原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
●精米歩合:70%
(以上、ラベルより転記)




月桂冠さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
388.389.月桂冠 上撰キャップエース&純米酒 お酒の中で、あいましょ。
1515.月桂冠 旨口200 カップ
また、お酒ではございませんが、こちらのノンアル商品もいただいておりました。

今日は、今年の3月末に発売開始されたという月桂冠さんの新商品“THE SHOT”をいただいてみたいと思います。


精米歩合70%の本醸造なんだってさ。
8796.JPG

蔵元さんのWebsiteには、この商品について以下のように紹介されておりました。
手のひらにぴったりと収まるショットボトルで、
しかもリキャップ可能なスクリューキャップ。
カジュアルに持ち運べて、自分のペースで気軽に楽しめる、新しい日本酒です。

持ち運ぶかはともかく、別途酒器やコップを必要としないという点では、大関さんのワンカップ大関や、それこそ月桂冠さんのキャップエースと同じであろうと思います。

しかし、「「酒はネジではいけません」」(※1)という経営者(長部二郎氏:大関元副社長)の言葉のとおり、ワンカップ大関がスクリューキャップを「リップタッチが悪く、デザイン形状も醜かった。」(※1)との理由で採用を見送ったのとは対称的に、この“THE SHOT”は「リキャップ可能」との理由でそれを積極的に採用しているようです。
8797.JPG8798.JPG

また月桂冠さんのキャップエースはプラスチック製の盃をつけて、瓶から盃に注いで飲むという伝統的な飲み方を継承しておりましたが、それを採用しなかったのはやはり「カジュアル」(=casual:うちとけた、形式ばらない)な“THE SHOT”を追求したがためでしょうか?


容器がどんなに機能的でカジュアルなものであっても、大事なのはそれに詰められているお酒がおいしいことです。
その味について、上記と同じWebsiteには以下のように記載がありました。
ポジティブな気持ちで明日へ向かうリラックスシーンで
お楽しみいただけるテイスト設計としています。

要するに、仕事を終えた後で、ゆったりと飲むにふさわしい味わいということでしょうか?
というか、味そのものを正確に表現することを避けて、“たとえ”やカタカナでごまかしているように感じてしまうのって、私だけ?
オマエだけだよ。

果たして「ポジティブな気持ちで明日へ向かうリラックスシーンでお楽しみいただけるテイスト設計」とは、いったいどんな味わいなのでしょうか。
それを確かめるべく、そろそろいただいてみたいと思います。


常温で販売されておりましたが、冷蔵庫で冷やしたものをいただいてみたいと思います。

お酒の色は、透明でした。
8799.JPG


香りが少しありますね。
フルーティーというか、柑橘っぽいような爽やかな香りをちょっと感じます。
香りにしつこさはありません。

うまみは濃くはないものの、しっかりしています。
米のうまみがふんわりと広がって、幅を感じます。
苦みや雑味はありません。
キレはよく、スッと引きます。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは弱めではあるものの、弱めなりに鋭さを感じます。
スースーはなく、ピリも感じません。

甘みはややはっきりでしょう。
かなりさらっとした甘みを少し感じる程度ですが、甘み自体に幅もあるみたいです。


爽快ちょいすっぱ旨やや甘口のおいしいお酒でした。

香りがあるものの吟醸香のような華やかさ(あるいはしつこさ)はなく、しかもその香りによって爽やかさが作出されているようでした。
この爽やかさは、生酒や生貯のそれともちがいますね。
むしろこれは柑橘系、それも缶チューハイで用いられている柑橘系の香りに近いかもしれません。
しかも瓶に口をつけていただくことによって、瓶の中の空気が香りとともに鼻へ入ってくることから、鼻からも爽やかさを感じることができましたよ。

うまみには幅を感じましたが、重さやクドさとは無縁でした。
しかもキレがよいことから、幅はあるもののむしろ軽めに感じましたよ。
苦みや雑味が一切出ていないところは、まさしく大手蔵の真骨頂でしょうか。


これ、なかなかうまいんじゃないでしょうか?
燗を試すことなく全部飲んでしまいましたが、これは冷やしてこその爽やかさでしょうよ。
それに中身を盃に移すことなく、瓶ごとそのまま飲んだほうが、このお酒のよさをより一層はっきりと感じとることができると思いました。

爽やかで軽めではあるものの、うまみに幅を感じるやや甘口の味わい。
これこそが、蔵元さんが「ポジティブな気持ちで明日へ向かうリラックスシーンでお楽しみいただけるテイスト設計」と例えた味わいなのでしょうか?


ちなみに、
今日は焼かなすのみそ田楽(粉山椒多め)と、
8801.JPG

きはだまぐろを霜降りにしてしょうゆダレで和えてみましたが、これは大失敗!
ただでさえパサパサなきはだを霜降りにしたことで、余計パッサパサになってしまいました。
また、千葉のとある地醤油を使ったのですが、風味が薄くてこれもイマイチでした。
8802.JPG


(※1)ダイヤモンド・ビジネス企画編著『ワンカップ大関は、なぜ、トップを走り続けることができるのか?』p.072
(2014.10 ダイヤモンド社)

【お酒】1561.おきなづる 300ml(上撰) [26.京都府の酒]

8789.JPG8790.JPG8791.JPG
大石酒造株式会社
京都府亀岡市薭田野町佐伯垣内亦13

原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
アルコール分15度以上16度未満
内容量300ml
(以上、ラベルより転記)




大石酒造さんのお酒は、かつて翁鶴 保津川下り カップをいただいております。
今日いただくこのお酒も、翁鶴保津川下りカップと同じく普通酒でした。
8792.JPG

ラベルには小印の表示はなかったものの、レシートには上撰と記載されておりました。
8793.JPG


普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほとんどわからない程度でした。
8794.JPG


うまみは濃くはないですね。
米のうまみを少し感じますよ。
でも、香ばしさというか、熟成感というか、クドさというかしつことさというか、そういった風味もありますね。
何を言っているのかさっぱりわかんねぇよ。
苦みも少しだけ感じます。
キレはまあまあでしょうか。

酸味はひかえめです。
すっぱさはほとんど感じません。
スースーもないね。
でも、少しピリッと感じます。

甘みはややはっきりでしょうか。
べとついた感じはなく、しつこさもないものの、幅のある甘みをじんわりと感じます。


ちょいクドちょい苦ちょいピリやや甘口のお酒でした。
翁鶴 保津川下り カップで感じた味わいと基本は同じかと思いますが、こちらの方が穏やかでした。
でも、燗が冷めるにつれて、苦みやクドさが少しはっきりしてくるようでした。

飲みやすくはないものの、濃い味の食べ物と合わせればいけるのではないでしょうか。
偶然にも今日は肉野菜炒めと合わせましたが、なかなかいけました。

【お酒】1552.金鵄 京仕込 カップ [26.京都府の酒]

8726.JPG
キンシ正宗株式会社KI
京都市伏見区新町十一丁目337-1

アルコール分15度以上16度未満
原材料 米(国産) 米麹(国産米) 醸造アルコール
内容量 180ml
(以上、ラベルより転記)




キンシ正宗さんのお酒は、これまでにキンシ正宗 銀閣 辛口 荒武者 300mlと、キンシ正宗 普通酒 カップ酒とをいただいております。

キンシ正宗さんの商号は“キンシ”と片仮名表記です。
8727.JPG

これについては「「キンシ(金鵄)」とは優れた軍人に授与された「金鵄勲章」に由来する」(※1)とありました。
一方で“金鵄”の意味は、「神武天皇東征の時に、弓の先にとまったという金色のトビ。」(※2)とあり、また金鵄勲章についてはこの故事に由来する「武功抜群の陸海軍軍人に下賜された勲章」(※2)で、とある話によれば日中戦争から太平洋戦争にかけては戦死者が増加するにつれて乱発されたのだとか。

キンシ正宗さんがあえて片仮名の商号を用いているのは、こういった負の印象を払拭するためではないかと、あたしゃ勝手に想像しておりました。

ところがこのカップ酒には、“金鵄”の文字とともに、金色のトビまでもが図案化されているじゃあ~りませんか!
8728.JPG

これはあくまでも私の“邪推”でしょうけれど、どちらかというと右傾化しつつある昨今の情勢を勘案し、むしろ“金鵄”の文字をラベルに復活させたほうが売れるのではないかという蔵元さんのご判断なのでしょうか?

ま、そんなこと、どーでもいいんですけれどね。(みつまJAPANさんより)


普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほとんどわからない程度でした。
8729.JPG


うまみは淡めです。
軽めの苦みとともに、独特の渋みとをそれぞれ少し感じます。
一方で、米のうまみや酒臭さはまったく感じません。
キレはよいですね。

酸味はひかえめです。
すっぱさはゼロ。
スースーはわずかです。
でもちょっとピリッと感じます。

甘みはややひかえめです。
ゼロではないものの、かなり弱めです。


淡麗ちょい苦ちょい渋やや辛口のお酒でした。
これはあくまでも私の感想ですが、うまみとしての厚みを感じることができませんでした。
それでいて少しクセのある味わいのようでしたが、淡めであるが故に気にはなりませんでした。
これはきっと、銀閣と同じく液化仕込みなのでしょう。


(※1)らくたび文庫No.046『京都の地酒蔵』p.29(2011.11 株式会社コトコト)
(※2)広辞苑 第五版 電子辞書

【お酒】1542.古都 銀明水 からくち 300ml [26.京都府の酒]

8042.JPG8043.JPG
佐々木酒造株式会社
原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
アルコール分:15度
内容量:300ml
(以上、ラベルより転記)




俳優の佐々木蔵之介さんのご実家である佐々木酒造さんのお酒は、かつて聚楽第 純米吟醸 300mlをいただいております。
今日いただくこのお酒は、普通酒でした。
8044.JPG


“古都 銀明水 からくち”という酒銘でした。
8045.JPG

古都とからくちとはともかく、“銀明水”は、かつて豊臣秀吉が築いた聚楽第の域内に湧く名水のことなのだとか。
このことについて、文献には以下のような記述がありました。
 佐々木酒造は、豊臣秀吉の私邸「聚楽第」の南端に位置する。この界隈は「出水(でみず)」という地名も残るほど良質の水で知られ、茶道が趣味の秀吉は、水に惹かれてこの地を選んだという。
 今もここに湧き出る水は千利休ゆかりの「銀明水」という名で呼ばれる。同じ京都の地下水でも、伏見のそれとは一味違う水だという。」(※1)


とまあ、誰でも触れられるようなことはこのくらいにしておきます。
あたしゃね、このお酒を紹介する際には、どうしても言っておこうと心に決めていたことがあったのです。

このお酒は、京都駅の在来線改札内にあった土産物店で入手したのでした。
陳列されていたこのお酒を手にしてレジへ向かい、店員さんにこのお酒を差し出したのです。

あたしゃ普段は、お酒を買うときには袋をくれと必ず言うことに決めているのです。
なぜならば、袋は要らないと言うと、どの店員さんも必ずと言っていいほど品物にシールを貼りたがるのですが、中にはラベルの上にベターッって貼りやがる輩がいるのですよ。
そうされると、これを剥がすのがまた一苦労なのですわ。

ところがこのお酒を買った際には、なぜだかわかりませんが、あたしゃ「袋はいりません。」ってついつい口走ってしまったのです。
そうしたらそのレジのオバはん、目にも止まらぬ早業でシールを貼ろうとしたのですよ!
あたしゃしまった!と思って、「貼らないでください!」と叫んだのですが、時すでに遅し。
そのシールは品質表示の真上にベターッと貼られてしまったのでした。

貼られてしまったものはしかたがありません。
袋はいらないと言うのと同時にシールも貼るなと伝えなかった私が悪かったのです。

このままこのお酒を引き取って後でシールをゆっくりと剥がそうかと思っていた矢先、そのレジのオバはん、なんと「すいません。」と言うと同時に、貼ったシールを一気にベロッと剥がしやがったじゃあ~りませんか!

時の流れを止めて~♪(中島みゆきより)

おかげでこのお酒の品質表示は、その一部がかすれてしまいましたとさ。
8046.JPG8047.JPG

そりゃね、精算済の商品と未精算のそれとを区別することは必要でしょうからね、シールを貼ること自体については、あたしゃ否定はいたしませんよ。
でもね、その一方でラベルは製造主さんが商品を消費者に対してアピールするための顔ですし、それにお酒に限らず品質表示にはその商品の品質を消費者に対して正確に伝達するという重要な役割がそれぞれあるわけです。
それ故、これらの上にシールを無造作に貼ることは、こういった役割を阻害することになるのですよ。

両者の要請を共に満たすためには、レジでシールを貼る際にはラベルの正面や品質表示の上などは避けて、ガラスや無地の部分に貼ることこそが適切な扱いではないかと、あたしゃそう思うんですけれどね。


あー気が済んだ気が済んだ。
それではいただいてみたいと思います。


普通酒ですが300mlですからね、まずは冷や(常温)でちょっとだけいただいてみたいと思います。
お酒の色は、透明でした。
8048.JPG

うまみはやや淡めですが、しっかりしています。
米のうまみがやわらかくふんわりと広がり、しかも少し厚めです。
苦みがあって、弱めですが鋭さを少し感じます。
キレはよいですね。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めですが、これも弱めなりに鋭さを少し感じますよ。
スースーはほとんど感じません。
ごくかすかにピリがあるかな、ないかな?
どっちなんだよ!

甘みはややはっきりでしたよ。
けっしてべとつかない甘みを少し感じる程度ですが、甘み自体に幅を感じます。


冷や(常温)だと、やや淡麗で旨やや甘口のおいしいお酒でした。
“からくち”と銘打たれておりましたが、甘みはありましたよ。
米の風味をふんわりと感じることができて、淡めながらに飲み応えを感じました。
苦みと酸味ともちょっとありましたが、それらは味を引き締める程度にちょうどよい程度でした。

これ、なかなかうまいんじゃないの!


次に、燗にしてみましたよ。
8049.JPG

ありゃ!
これは引き締まるぜよ!

うまみはふんわりが引いてキリッとなるね。
苦みは消えます。
酸味も消えましたが、冷めるにつれて徐々に出てくるみたいです。
またスースー感とともに、ちょいピリが目だつようになりました。
甘みも引くものの、これはぼんやりとわずかに残るみたいです。


燗だと、淡麗ちょいピリ旨口のおいしいお酒になりました。
燗のほうが、味わいがかなりキリッとひきしまりましたが、それ故の“からくち”だったのでしょうか?
でも決してうすっぺらさや物足りなさはなく、むしろ燗のほうが味わいのバランスがよくなるかもしれません。


“古都 銀明水 からくち”は「冷や(常温)でふんわり、燗でキリッ」の、いずれでもおいしいお酒でございましたとさ。


(※1)らくたび文庫No.046『京都の地酒蔵』p.57(2011.11 株式会社コトコト)
前の10件 | 次の10件 26.京都府の酒 ブログトップ