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【お酒】1681.千鳥正宗 銀冠 カップ [28.兵庫県の酒]

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岡村酒造場(岡村隆夫)
兵庫県三田市木器340

原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
アルコール分15度以上16度未満
内容量 180ml
(以上、ラベルより転記)




先月に、秋の乗り放題パスを使って出かけた際に入手したお酒です。

造っているのは、兵庫県三田市の木器(こうづき)に蔵を置く岡村酒造場さんです。
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“銀冠”の小印が付けられた普通酒でした。
他に金冠もあったことから、おそらくかつての級別制度下における二級酒クラスのお酒でしょう。
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上の写真からもわかるとおり、ラベルの破損が著しいこのお酒。

私が蔵元さんの直営店を訪問した際、店頭ではこの銀冠カップがちょうど切れていたのです。
しかし表にあった自動販売機では取扱があるとのことで、そこでこれを入手したのでした。

ですが、冷やして販売されていたことで結露が生じてラベルの強度が低下しており、さらに自販機から取り出す際にラベルが引っかかってしまって斯様な惨事に至ってしまったのでした。


普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色はかすかに着いていることがわかる程度で、透き通っておりました。
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燗をつけると、お酒の甘い香りがかすかに漂ってまいりました。

うまみは淡めです。
酒臭さ(ほめ言葉です)をほんのりと感じる程度です。
熟成感もかすかに感じます。
苦みは弱めですが、弱めなりに重さを感じます。
キレはとてもよく、透明感を少し感じます。

酸味はひかえめです。
すっぱさはほとんど感じません。
一方で、スースー感ははっきりしています。
それにけっこうピリッときますね。

甘みはひかえめです。
ゼロではないものの、かなり弱めです。


淡麗ちょい苦スーピリ辛口のお酒でした。
透きとおった色と味わいの透明感、それにスースー感やピリピリ感から察するに、これはアル添量が多めのお酒ではないかと思いました。
それでも、淡めなりに酒臭さ(あくまでもほめ言葉です)や熟成感を感じたことから、味の基本はしっかりしていて飲み応えを感じました。

これは完全に食中酒でしょうよ。
というか、これはあくまでも私の感想ですが、これだけを飲んでもおいしいとは言えないかと思いますよ。
それでも、濃い味や脂っぽい料理とは合うのではないかと感じました。

ということで、今日合わせたのはこちら。
キャベツとしいたけ、豚バラ肉を、郡上みそで炒めてみましたよ。
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これは合う!
豚の脂や味噌の風味を、お酒がサッと流してくれましたよ。
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【お酒】1680.日本盛 上撰 サカリカップ 200ml [28.兵庫県の酒]

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日本盛株式会社U
兵庫県西宮市用海町4番57号

アルコール分/15度以上16度未満
原材料名/米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
200ml
(以上、ラベルより転記)




灘五郷は西宮郷に蔵を置く日本盛さん。
江戸時代から続く酒造商人(個人事業主)に由来する蔵元さんが多い灘にあって、日本盛さんは明治中期に会社組織として発足したという珍しい存在(このことは、下記リンク先で触れております)。

その日本盛さんのお酒は、かつて日本盛 生原酒 本醸造 200mlと、日本盛 生原酒 大吟醸 200mlとをいただいております。

今日いただくこのお酒は、上撰の小印が付された普通酒でした。
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でもこのお酒、もしかしたらひとクセもふたクセもありそうなのですよ。

このお酒は、岡村酒造場さん(千鳥正宗)を訪問した際の帰り道で見つけた自動販売機で入手したのでした。
しかし、いざ自販機のボタンを押して出てきたこのお酒を掴んでみると、ほんのりとあったかかったじゃあ~りませんか!
要するに、加温されて(ホットで)販売されていたのでした。

しかもその自販機から出てきたこのお酒、なんと去年の製造分だったのですよ!
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これってもしかしたら、製造直後から私が自販機のボタンを押すまでのおよそ10か月の間、ず~っと加温されっぱなしだったのでしょうか?
お酒は冷暗所で保存するのが鉄則だとあたしゃそう思っておりましたが、“あったか~い”の状態で保存すると、いったいどんな影響が出るのでしょうね?
それを確かめるべく、いただいてみたいと思いますよ。


普通酒ですので、今日も(買ったときの状態と同じ)ぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほんのり金色で、透き通った感じがありました。
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うまみは濃くはないものの、しっかりしています。
最初に熟成感が来て、枯れておりますが角がなくて穏やかです。
米のうまみはかなり弱めですがわかります。
苦みや雑味はなく、キレはよいですね。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めです。
一方でスースー感はややはっきりしています。
それに、ちょいピリですね。

甘みはひかえめです。
かなり弱めです。


枯ちょいスーちょいピリ辛口の“おいしい”お酒でした。
これね、熟成感に角がなくて穏やかで、いい感じに枯れておりましたよ。
それに辛口で、キリッと引き締まっておりました。
しかも苦みや雑味はまったくなく、きれいな口当たりでした。

ちょいピリでしたが、なかなかいけるんじゃないでしょうか。
でもこの味わいが製造当初から今日まで維持されてきたものなのか、それとも経年と加温とによって生じたものなのかは、私の舌ではわかりませんでした。
それを確かめる楽しみは、いつか新鮮なサカリカップに出会ったときまでとっておきたいと思いましたとさ。

【お酒】1679.玉川 タマカップ [26.京都府の酒]

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木下酒造有限会社
京都府京丹後市久美浜町甲山1512

原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造用アルコール
アルコール分 15度
内容量 180ml
(以上、ラベルより転記)




先週末に東京都内を散歩した際に入手したお酒をさっそくいただいてみたいと思います。

造っていたのは、「創業:天保13年(1842年)、現在地にて木下家5代目・善兵衛が蔵を興す。現社長は11代目」(※1)という。京都府京丹後市の木下酒造さんでした。
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“玉川”の銘については、「創業当時、蔵のそばに玉砂利を敷き詰めたような神聖な川があったことから」(※1)なのだとか。
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この木下酒造さんには、とても興味深い例があるのです。
それは、杜氏さんがイギリス人のお方だということ。
このことについて、上記と同じ文献には以下のような記述がありました。
 木下社長とイギリス人のフィリップ・ハーパー杜氏の出会いは2006年。長年の付き合いだった前杜氏が60代の若さで亡くなり、「半分廃業も覚悟して」次の杜氏を探していた時だ。大阪で酒造りに携わっていたハーパー氏、日本酒の話を始めたら止まらない。その持論も造る酒も間違いのないものと確信した社長は、彼を蔵に迎え入れる。」(※2)

また別の雑誌では、ハーパー杜氏の経歴を以下のように紹介しておりました。
 金髪のハーパーさんから繰り出されるのはバリバリの関西弁だが、生まれは大阪ではなく、英国コーンウォール州。オックスフォード大学で英文学、独文学を学んだ後、JETプログラム(語学指導等を行う外国青年招致事業)の英語教師として昭和63(1988)年に来日。以来、22年間の日本滞在のうち、酒造歴は20年にも及ぶ。
(中略)
 日本酒を飲み続け、その魅力に惹かれて造り手へと転じたのは、平成3(1991)年のこと。蔵人としての修行を重ねた後、平成13(2001)年には、南部杜氏協会主催の「杜氏資格選考試験」に合格。現在の勤務先である木下酒造には、平成19(2007)年に杜氏として就任。酵母、乳酸無添加の自然仕込みは、初年度からの試みだ。」(※3)

上記(※3)の最後にあるとおり、ハーパー杜氏は蔵付き酵母を用いた自然仕込みにこだわっているそうです。
そのネタは、いつか木下酒造さんの自然仕込み酒をいただくまでとっておこうと思います。


それでは、いただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は茶色がかっていて、深みがありました。
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うまみは濃いめです。
意外にも最初に米のうまみがきましたよ。
それとともに熟成感が来ますが、枯れているのに角や荒さがありませんね。
苦みは弱めですが、弱めなりに鋭さを感じます。
濃いめなのにキレはよく、スッと引いて行きます。

酸味はややはっきりかな。
すっぱさが弱めですが、弱めなりに鋭さを感じます。
ピリピリ感はありませんが、スースー感がちょっとだけあるみたいです。

甘みはややひかえめ、いや、ややはっきりかな?
前には出て来ませんが、じんわりと厚みを感じます。


濃醇枯ちょい苦ちょいすっぱちょいスー旨口のおいしいお酒でした。
いい感じに枯れておりましたがけっしてスカスカではなく、米のうまみもしっかりしておりました。
酸味や苦み、それにちょいスーも味わいをいい感じに引き締めていて、弱めの甘みがコクを添えておりました。
それでいてキレがよく、後味はスッキリしておりました。

これはかなりうまいんじゃないの?
とてもおいしい熟成酒でした。

これで普通酒とはね。
これはぜひとも、特定名称酒もいろいろと飲んでみたいところですよ。
そのためにも、いつか丹後へ行ってみたくなってまいりましたとさ。

(※1)らくたび文庫No.046『京都の地酒蔵』p.85(2011.11 株式会社コトコト)
(※2)(※1)p.84
(※3)dancyu 2011年3月号 p.78(藤田千恵子『英国人杜氏ハーパーさん、自然仕込みに挑戦』p.77-81中 プレジデント社)




2021/04/30
また飲んでみました。

【お酒】1678.大吟醸 縁結び 180ml [23.愛知県の酒]

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金銀花酒造株式会社
愛知県一宮市今伊勢町馬寄字山之小路19番地

国産米100%
原材料名/米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
アルコール分/15度以上16度未満
180ml
(以上、ラベルより転記)
(精米歩合の表記なし)




愛知県は一宮市。
石刀神社の参道に蔵を構える金銀花酒造さん。
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これまでに、金銀花 真清田 Gold CUP 上撰をいただいております。

今日いただくこのお酒は、“縁結び”と銘打たれた大吟醸でした。
社長さんのお話では、イベント用に設えたお酒なんだってさ。
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大吟醸ですが、精米歩合の表示がございませんでした。
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冷やして飲めと書いてありましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
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お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
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上立ち香はごくかすかです。
一口含むと、フルーティーな風味をほんのりと感じる程度です。

うまみは、やや濃いめかな?
米のうまみが広がらず、鋭くかつどっしりと舌の上に乗っかってくる感じです。
吟醸酒らしい苦みも少しあって、弱めですが鋭さを感じます。
熟成感や雑味はありません。
キレはよいですね。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは強くはないものの、鋭さを少し感じます。
しかもこの酸味は爽やかさも兼ね備えているみたいです。
スースー感はなく、ピリピリ感もありません。

甘みはややはっきりでしょうか。
かなりさらっとしておりますが、それでも厚みを感じます。


やや濃醇で爽快旨口のおいしいお酒でした。
濃厚というほどではないものの、米のうまみがしっかりしておりました。
酸味が爽やかで、これは生酒のフレッシュさとはちがうように感じました。
弱めの苦みもいい感じに味わいを引き締めているようでした。
また甘みも厚みを感じたのに、かなりさらっとしていてクドさやべとつきがまったくありませんでした。

これさ、どえりゃあことうみゃあもんでだちかんがや!
味のバランスがでらいいがね。
この味わいこそが大吟醸、すなわち「吟味して製造した清酒」(※1)であって「固有の香味及び色沢が特に良好なもの」(※2)であることの成果なのでしょうか。



今日はどうしてもコロッケ!
昼間から頭の中は、夕食でコロッケを食べることばかりでした。
(あたしゃ賃労働での被拘束中はいつも、酒と夕食と猫のことばかり考えているのです。)
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しかも今日はソースじゃなくて、どうしてもどうしてもトマトケチャップ!
たくさんかけていただいたのでした。
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(※1)清酒の製法品質表示基準(平成元年国税庁告示第8号)1
(※2)(※1)2(2)

【お酒】1677.木戸泉 本醸造 生 300ml [12.千葉県の酒]

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木戸泉酒造株式会社
千葉県いすみ市大原7635-1

生酒 要冷蔵
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
精米歩合65%
アルコール分14度以上15度未満
内容量300ml
(以上、ラベルより転記)




千葉県の外房(東岸)にある、JR外房線の大原駅(いすみ市)。
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大原駅の正面から駅前通りを200mほど北上したところにあるのが、木戸泉酒造さんです。
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木戸泉酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
【お酒】1.木戸泉 醍醐 特別純米酒
【お酒】655.木戸泉 特別純米 山田錦 カップ二回目はこちら
【お酒】656.木戸泉 本醸造 大原はだか祭り カップ

今日いただくこのお酒は、本醸造の生酒でした。
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その木戸泉酒造さんでは「高温山廃酛」という酒母を用いているそうです。
このことについてはかつてこちらで触れておりますが、高温山廃酛は「五五度の高温で仕込み、培養した乳酸菌を添加する。速醸モトは直接乳酸を投与する。乳酸を使用しないので、高温山廃酛と呼んで現在に至るが、正確には高温乳酸菌利用酒母という名が正しいように思う。」(※1)という記述を見つけましたので、ここに追加しておきます。


それではいただいてみたいと思います。
生酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、よくわかる程度に黄色がかっておりました。
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上立ち香はないですね。
ですが一口含むと、フレッシュさと共に独特の香りが広がります。
言うなれば、花っぽい香りと香ばしさとが共に来る感じでしょうか。

うまみは濃いめです。
米のうまみがどっしりとしておりますよ。
酒臭さ(ほめ言葉です)もかすかですがじんわりと感じます。
苦みはありません。
キレはそれほどでもないみたいです。

酸味ははっきりしています。
すっぱさは弱めで鋭さもありません。
ですが、酸味自体に深みがしっかりとありますね。
スースー感はなく、ピリピリ感もありません。

甘みはややはっきりでしょうか。
幅のある甘みですが、べとつきやクドさはなく、さらっとしています。


芳香ちょい爽快で濃醇深旨口のおいしいお酒でした。
米のうまみがどっしりとしていて、かなりしっかりしておりました。
それに酸味自体に深みがありましたが、これが高温山廃酛の効果でしょうか?
含み香が独特で、花っぽさとともに香ばしさを感じました。

一般的な生酒、すなわち軽くて爽快なお酒とはちょっとちがう風味と味わいとでございました。
どっしりとしていてかなり飲み応えを感じましたが、それがまたなかなかいい感じでした。



今日のエサ。

きんぴら。
淡口しょうゆで彩りよく仕上げました。
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青菜の磯辺和え。
ほうれん草を茹でてしょうゆ洗いしたのちに、海苔としょうゆだれとで和えました。
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近所のスーパーで買ってきた真鯛(養殖)の切り身。
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これに合わせたのは、鹿児島の甘いしょうゆ。
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大分の“りゅうきゅう”風に仕上げました。
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鯛にはスーパーの刺身にありがちな水っぽさを感じましたが、りゅうきゅうにしたことでしょうゆやごま、ねぎの風味が味わいに深みを添えてくれました。
それにこれは、わさびととてもよくあいましたよ。
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ごちそうさまでした。
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今日もいっぱい遊んでもらいましたとさ。
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(友情出演)


(※1)鈴木久仁直『ちばの酒 ものがたり』p.139(1997.6 青娥書房)

《焼酎》146.極楽 25度 200ml [9943.熊本県の焼酎]

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有限会社林酒造場
熊本県球磨郡湯前町3092

本格焼酎
原材料:米(国産)、米麹(国産米)
アルコール分:25度
容量:200ml詰
(以上、ラベルより転記)




林酒造場さんの焼酎は、かつて極楽の105ml瓶(常圧蒸留)をいただいております。
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今日いただくこの米焼酎も“極楽”ですが、こちらには常圧蒸留であることの表示がございませんでした。
ということは、減圧蒸留なのでしょうか?
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それではいただいてみたいと思います。

まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ試します。
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米の風味がしっかりしております。
でも、焦げ臭さや重さはまったく感じません。
甘みはふんわり感じます。
それにけっこうピリッと来ますね。


次に、お湯割りで。
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米の風味は薄まることなく、むしろふっくらしてまいりました。
甘みも残りますね。
ピリも少しだけ残るみたいです。
また、軽い苦みがほんの少しだけ出て、鋭さもかすかに感じます。


最後はロックで。
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ピリピリは生と同じくらいはっきり。
苦みが少しはっきりしています。
米の風味も引き締まっておりますよ。
かなりキリッとしておりますが、その中でも甘みが頑張って残っているようです。



キリッと引き締まった、おいしい米焼酎でした。
焦げ臭さや重さをまったく感じなかったことから、これはおそらく減圧蒸留の焼酎でしょう。
それでも米の風味がしっかりしていて、飲み応えを感じました。
またピリピリ感や苦みが適度にあって、味を引き締めておりました。

私としては、米の風味がふっくらしていたお湯割りが好みでした。



今日のエサ。

出汁巻き玉子(ねぎ入り)。
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野菜炒め(魚ソー入り)。
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ごちそうさまでした。
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東京の散歩(1)中目黒-池尻-下北沢-渋谷-東京 [散歩]

先日、とあるブロガーさんの記事を拝読いたしました。

その記事では都内を巡って撮影した鉄道に関する写真を掲載なさっていたのですが、それを読んでいたら、私も都内を徘徊してみたくなってまいりました。

また、折しも、10年来使用し続けてきたかばんが壊れてしまい、新しいのものを入手したいと思っておりました。
そこで今日(2019年11月2日(土))、その品選びも兼ねて都内を徘徊してみましたよ。

写真は携帯電話(スマホではございません)に付属のカメラで撮影したことから、画像が荒かったりピントがボケていたりしておりますが、どうか御諒解下さい。

なお、今回初めて“散歩”のカテゴリーを設けました。
今後、酒集めを目的とせずに近郊を徘徊した記事はこの“散歩”カテゴリーに含め、かつデジカメを持ち歩くことなく携帯電話(くどいようですが、スマホではございません)のカメラで撮影した画像を掲載することにいたします。




☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

まずは、茅場町駅から東京メトロ日比谷線の中目黒行に乗車。
近いうちに姿を消すと思われる東武の5扉車でした。
おまえ千葉県民のくせにどうして茅場町駅からなんだよ」な~んて意地悪は言わないの!
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終点まで乗って、中目黒駅にて下車。
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正午まで残すところ数分でしたので、腹が減っておりました。
そこで駅前にあった立ち食いそば屋にて昼食。
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めかぶわかめそばをいただきました。
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目黒川へとやってまいりました。
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川沿いの道にあるオサレなお店を散策しながら歩いて行きます。
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私がこの辺りを頻繁に徘徊していたのは、20世紀末の頃。
その頃と比べると数は減っているようでしたが、それでもオサレなお店は健在でした。
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こんなところにお地蔵さん?
どうやらここにお寺があるみたいでした。
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目黒川の近くにある菅刈公園へやってまいりました。
トイレを使わせてもらいたかったものでね。
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芝生広場は、家族連れでいっぱい。
オイラの来るところじゃないな。
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ハイハイ!
わかりましたわかりました!
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庭園が開放されておりました。
まだ酒気帯びではなかったので、見学させていただきました。
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池の近くへ行きたかったけれど、家族連れの皆さまに配慮して遠慮いたしました。
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用を足したのち、目黒川沿いの道に戻ってみると、でっかいスタバがありましたよ。
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中にはこれまたでっかいロースターが。
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キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
香ばしい香りを浴びたのでした。
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目黒川から離れて、山手通りへとやってまいりました。
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酒屋さんの“でぐちや”さん。
訪問するのは10年ぶりくらいかな。
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そのでぐちやさんで、カップ酒2種をGET!
神亀カップ(左)はこのブログの草創期に既出ですが、デザインが変わっておりました。
玉川カップ(右)は丹後のお酒で、たしか杜氏さんがイギリス人のお方のはず。
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この日の一杯目は、でぐちやさんの立ち飲みコーナーで箕面ビールのヴァイツェンをいただきました。
香ばしくて深いのに、きめが細かくてやわらかいおいしいビールでした。
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さらに歩いていると、“東急労働会館”なる建物を発見。
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電車の動軸らしきものが展示されているようでしたが、説明の看板は内側を向いていたことから外から確認することはかないませんでした。
動軸に歯車が付いているということは、つりかけ駆動の古いものでしょうか?
軌間から察するに、左が東横線のもので、右は玉電のものかな。
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さらに歩いていくと、池尻の商店街に入りました。
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そこにあった酒屋さんで、司牡丹の“AMAOTO”なる純米酒の一合瓶をGET!
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池尻大橋駅へとたどり着きました。
“池尻大橋”という橋が架かっているわけではなく、“池尻”と“大橋”という二つの地名の複合駅名です。
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その池尻大橋駅からは、東急新玉川線、じゃなかった田園都市線の各駅停車に乗車。
わかりづらい写真だな。
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池尻大橋駅から一駅だけ乗って、三軒茶屋駅にて下車。
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キャロットタワーの下にあった東急ストアで、こちらひさびさの菊勇(きくゆう/きくゆー)相模大山純米酒カップをGET!
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三軒茶屋駅からは、小田急バスの北沢タウンホール行に乗車。
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小田急、小田急、ピポピポ~♪
バスは鳴らさないよ。
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その小田急バスを、代沢五丁目バス停にて下車。
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“シモキタ的なノリ”(小手伸也さんより)で、およそ10年ぶりの下北沢の街を徘徊いたします。
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20代のころは憧れだった洋服の店も、今入ってみると自分の年齢には合わないなと痛感しますわ。
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たしかこの辺りには、間口が狭い定食屋があったはず(千草だったっけ?)。
ブリのアラ煮定食がものすごくおいしかったっけ。
見つからないということは、なくなっちゃったのかな。
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一番びっくりしたのは、井の頭線の築堤が消えてコンクリートの高架に変わっていたこと!
浦島太郎の気分だぜ。
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ここはかつて、小田急線の線路だった場所。
今は地下に潜っております。
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ここには、薄暗い商店街があったっけ。
永井荷風が“玉の井”を形容した言葉を借りれば、ここにあった商店街はまさに“ラビラント(迷宮)”だったと思うよ。
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本多劇場のヴィレッジヴァンガードは健在でホッ。
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この後、そろそろもう一杯飲みたくなって、かつて訪問した店を探してみました。
しかしどこもみな、跡形もなく消え去っておりましたよ。
かろうじて見つけたのが、セガフレード。
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なんとかビールにありつくことができました。
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京王(帝都)電鉄井の頭線の下北沢駅へとやってまいりました。
昔は小田急と同一改札でしたが、今は分離されてしまったのね。
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その下北沢駅からは、渋谷行の各停に乗車。
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3駅乗って、神泉駅にて下車。
渋谷駅の一つ手前です。
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東電OL殺人事件の現場。
20世紀末に起こった事件のことはみな忘れかけているのに、現場は健在でした。
そもそも“OL”という言葉自体、死語になりつつありますね。
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その神泉駅から歩いてやってきたのは、東急ハンズ渋谷店。
そばに西友はありません(空耳アワーより)。
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その東急ハンズで、新しいカバンを無事GET!
私にとって東急ハンズは、いつもちょうどよいものを赤札で提供してくれるありがたい存在です。
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本日の酒集め・・・、じゃなかった
本日の徘徊はこれでおしまい。
渋谷駅からは山手線の内回りに乗車。
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東京駅にて下車。
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銀座一丁目の三州屋へ行って酢の盛り合わせやアジフライで一杯やろうかと思ったのですが、疲れてしまってもはやそこまで歩く気力がありませんでした。
そこで、八重洲地下街にある“てんや”にて〆とすることにいたしました。
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まずは、グラス生と二点盛。
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グラス生をさっさと空けて、燗酒へ移行。
八重洲地下街のてんやで燗酒を頼むと、広島の醉心が出てきます。
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野菜天丼(ご飯小盛)をつまみながら、醉心をいただきました。
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ふと脇を見ると、‟長芋の天ぷら”って書いてあるじゃあ~りませんか!
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注文してみましたよ。
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サクサクでまいう~♪
これは甘いたれじゃなくて、しょうゆが合うね。
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てんやさん、1,340円でおいしいひとときを提供してくれてありがとう。
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お腹も心も満たされたところで、東京駅からJR京葉線に乗って千葉へ帰ったとさ。
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以上、カップ酒3個(うち再度購入1個)、一合瓶1本、かばん1つの徘徊でした。
久しぶりに訪問した下北沢や渋谷では、かつてとの変わり様に驚きました。
また憧れだった服の店も、買えないうちに自分がおっさん化してしまったせいで、年齢的に自分と合わなくなりつつあることがさびしいところでした。

それでも楽しかったからいいや!
この徘徊シリーズ、酒のネタが切れてきたらまたやるかも。

【お酒】1676.志賀泉 180ml [20.長野県の酒]

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志賀泉酒造株式会社
長野県中野市東山3-1
正180ml詰
(瓶の印刷事項より転記)

原材料名 米(国産)・米こうじ(国産米)・醸造アルコール
アルコール分15度
(キャップの側面より転記)




志賀泉酒造は昭和38年、中野市にあった五つの蔵が統合して生まれた。当時は全国でも特殊といわれた清酒共同壜詰め場を作った。」(※1)という志賀泉酒造さん。
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企業統合で発足した蔵元さんについては、簡単にではありますがかつてこちらで触れておりますので、適宜ご参照ください。
オマエ最近あまり掘り下げなくなったな。


普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、かすかに茶色がかっておりました。
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燗をつけると、酒臭い(ほめ言葉です)香りがフワッと漂ってまいりましたよ。

うまみはやや濃いめでしょうか。
最初に酒臭い(あくまでもほめ言葉です)うまみがじんわりと来ます。
熟成感もかすかにありますが、その存在はよくわかります。
米のうまみはそれほどはっきりしてはいないみたいです。
苦みがかすかにあるみたいです。
キレはよいですね。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは強くはないものの、鋭さを感じます。
スースー感も少しありますね。
また、かすかにピリッと感じます。

甘みはややはっきりしています。
幅のある甘みがあって、嫌味なく効いているようです。


飲み応えがあるのにキレのよい、やや濃醇でちょいすっぱ旨やや甘口のおいしいお酒でした。
私の好きな酒臭い(くどいようですが、ほめ言葉です)風味が豊かで、それに酸味やかすかな苦みなどが相俟って飲み応えを感じました。
それでいてキレがよく、しつこさをまったく感じませんでした。
甘みも嫌味なく、コクを添えておりました。

これ、なかなかうまいんじゃないの!
こういう味、あたしゃ好きだわ。


(※1)川崎史郎:文・小林敬一:写真『酒蔵で訪ねる信州』p.48(2008.5 信濃毎日新聞社)