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〔泡盛〕35.於茂登 30度 100ml [9947.沖縄県の泡盛]

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製造者 (有)髙嶺酒造所
沖縄県石垣市川平930-2

琉球泡盛
アルコール分 30度
内容量 100ml
原材料名 米こうじ(タイ産米)
(以上、ラベルより転記)




今日もまた、石垣島空港にあったお店で入手した、
“石垣島の泡盛ミニチュアセット”の中からいただきます。
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今日いただくのは“於茂登(おもと)”
川平湾かびらわん於茂登連山おもとれんざんを一望できる眺望の地で、今では数少ない全工程手作業による泡盛造りをおこなっているのが髙嶺酒造所です。」(※1)とあるとおり、“於茂登”の名は石垣島にある山に由来するようです。
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品質表示はこちら。
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ところで、髙嶺酒造所さんについて、文献では以下のように紹介されておりました。
現在では循環式蒸留機という機械の蒸留法が主流の中、髙嶺酒造所は大正時代には主流であった直火式釜での蒸留法を守る数少ない酒造所。」(※2)
1949年の創業以来、高嶺酒造所は一貫して全工程手造りにこだわって来たが、(中略)今でも直火式地釜で蒸留するなど、創業者であり父である高嶺英之氏が造っていた昔の味そのままの味である。」(※3)

現在の泡盛製造過程における蒸留方法は、「昔ながらの「常圧蒸留」がスタンダード」(※4)で、減圧蒸留は少数派とのこと。
常圧蒸留と減圧蒸留とのちがいについては、こちらを適宜ご確認ください。

ですが泡盛の蒸留方法には、主流である常圧蒸留であっても、さらに2通りの異なった手法があるのだとか。

このことについて、下記の記述をご覧ください。
 常圧蒸留は、通常の大気圧(1気圧)の条件下で蒸留することです。
 この常圧蒸留には、直接火を釜に当て蒸留する直火地釜蒸留と、現代の主流になっているボイラー蒸留機を使って安定した品質で大量に生産できるボイラー蒸留の2種類があります。」(※5)

ここで言うボイラー蒸留とは、要するにボイラーで発生させた100度の蒸気(過熱水蒸気ならばそれ以上の温度か?)を蒸留機の中へ設けた配管で循環させて熱源とする方法(上記の“循環式蒸留機”と同義)でしょうから、適切な温度を任意に選択しつつ安定した環境下で蒸留ができるわけでしょう。

一方で直火地釜蒸留は「昔から伝わる技法で、もろみが入った釜に直接火を当て、杜氏が常に攪拌しながら加熱するので、とても時間がかかり重労働な蒸留法」(※5)ですから、どうしても火力や加熱が一定にはならず、複雑な環境下で蒸留されるのでしょう。
それ故か、「泡盛の持つ本来の旨みを引き出し、風味豊かな泡盛を造ることができる」(※5)、「蒸留機は直火地釜蒸留(機)と昔ながらの横型蒸留機を使うと、力強い味わいの泡盛が生まれます。」(※6)とのことでした。


直火地釜蒸留で造られたこの於茂登。
はたして本当に、風味豊かで力強い味わいの泡盛となっているのでしょうか?
それを確かめるべく、いただいてみたいと思います。


まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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香りは、米由来と思われる香りと華やかさとを、共にごくかすかに感じる程度です。

含むと、まずスース―のピリピリ!
でも米の風味がものすごくどっしり!としています。
それに甘みが厚みをしっかりと伴いながら続きます。
黒麹の香ばしさはかなり弱めです。

一方で重さやクセ、焦げ臭などは一切感じません。


次に、ちょい水足しの水割り(泡盛:水=8:2)で。
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スーとピリとは引きました。

米の風味は厚みが少し引いて、透明感を伴うようになりました。
甘みも少し引くみたい。
それらのせいか、けっこうさっぱりした口当たりになりましたよ。

逆に黒麹の香ばしさは少しはっきりしてまいりました。
でもやっぱり重さやクセ、焦げ臭などは一切感じません。


生でどっしり、ちょい水足しの水割りでしっかりだけれど透明感があってスッキリの、おいしい泡盛でした。

生と水割り(濃いめ)とで、これほどまでに味わいが異なるとは意外でした。
両方ともおいしくいただけましたが、ワタクシといたしましては、生のほうが好みかな。
チェイサーを添えつつ、ストレートでいただきたいところでございました。

それにしても、生で確かにどっしりとした力強さを感じましたが、クセや重さは皆無でした。
むしろ同じ直火蒸留であっても、請福30度のほうが香ばしさや独特の老ねたような風味を感じましたよ。

この直火地釜蒸留ですが、現在、直火地釜蒸留機を使用しているのは、宮古島、八重山列島(石垣、波照間、与那国)だけになりました。(※5)とのこと。

予備知識なしで石垣島へ出かけたワタクシでしたが、こんな伝統的な造りの泡盛に出会うことが叶って幸いでした。
それに、いつかは宮古島や与那国島を徘徊して泡盛を集めてみたくなってまいりました。



これでは当分の間は、この趣味はやめられそうにはありません罠。


(※1)日本酒類研究会編著『知識ゼロからの泡盛入門』p.168(2008.6 幻冬舎)
(※2)沖縄県酒造組合連合会監修『決定版 泡盛大全』p.80(2000.12 株式会社主婦の友社)
(※3)田崎聡『泡盛王国』p.104(2006.8 有限会社食の王国社)
(※4)ファンファーレ・ジャパン編集部編『泡盛マイスターの編集長と酒好きにすすめたい泡盛の香り』p.62(2018.8 有限会社ボーダーインク)
(※5)(※1)p.25
(※6)(※1)p.29



2024/04/22
また飲んでみました。

〔泡盛〕34.瑞泉 翔ブラック 25度 100ml [9947.沖縄県の泡盛]

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製造・販売元 瑞泉酒造株式会社
那覇市首里崎山町1-35

琉球泡盛
原材料 米こうじ
容量100ml
アルコール分25%
(以上、ラベルより転記)




瑞泉酒造さんの泡盛は、かつて以下の物をいただいております。
〔泡盛〕17.瑞泉 30度 100ml

今日いただくのは、“翔ブラック”なる25度モノ。
そういえば“ショー・ブラクストン”って人、いましたね(わかる人にはわかる)。
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古酒(クース)なんだってさ。
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しかし品質表示を見ても、何年モノの古酒なのかはわかりませんでした。
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蔵元さんのWebsiteには、三年古酒とありました。
三年は、古酒を名乗るうえで最低限必要な熟成期間ですね。
それ故か「さわやかでくせのない香りと飲みやすさが特長で、さらに熟成古酒ならではのまろやかさも味わえます。お手ごろな価格の古酒泡盛です。」だってさ。

でもさ、100mlでこのお値段(税別)。
これをお手ごろな価格と言い得るかどうかは微妙なところではございますけれど・・・。
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話のネタが尽きたところで、いただきます。

まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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鼻を近づけると、穏やかながらも華やかな香りをかすかに感じます。
含むとそれが、かなりうっすらと広がります。

米の風味とともに、黒麹の香ばしさも感じます。
香ばしさには角がなく、重さやクセ、雑味は全く感じません。
甘みはほんのりと感じる程度。

ちょいスーでちょいピリでした。


次に、ちょい水足しの水割りで。
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苦みがちょっとだけ出ました。
香ばしさが際立ちましたが、それでも穏やかです。
スーやピリが引いて、クセや重さはゼロ。
しかも透明感もありましたよ。


雑味がなくてクリアながらも風味豊かなおいしい泡盛でした。

スッキリしていて透明感すら感じたのに、それでも米の風味と黒麹の香ばしさとをしっかりと感じることができました。
もしかしてこの風味は、古酒であるが故のものなのでしょうか?
おいしいね。






その翔ブラックと合わせた今日のエサはこちら。


豆腐を食べたかったので、
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なめ茸とネギとを使って、
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電子レンジでチンして、たれを作り、
(なめ茸、ネギ、かつおぶし、みりん、淡口しょうゆ、ごま油)
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豆腐も水を切ったのち、電子レンジでチンして、
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温奴。
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たれも豆腐もおいしいわ。
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地元産の菜の花。
今年はこれで二回目です。
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二回目は、ごま和え。
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菜の花のほろ苦さとごまの香ばしさとがばっちり!
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ごちそうさまでした。
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【お酒】2264.宝蔵寺 伊藤若冲 「桝源」 髑髏図 純米酒 180ml [26.京都府の酒]

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●製造者 株式会社増田徳兵衛商店
京都市伏見区下鳥羽長田135

●名称;日本酒
●原材料名;米(国産)・米麹(国産米)
●精米歩合:60%
●アルコール分:15度
●内容量:180ml
(以上、ラベルより転記)




銘醸地“京都伏見”に蔵を置き、“月の桂”の手印でお酒を製造販売していらっしゃる増田徳兵衛商店さん。
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そのお酒は、以下の物をいただいておりました。
【お酒】223.月の桂 純米酒 180ml

今日いただくこのお酒は、京都の錦市場にある津之喜酒舗さんで入手しました。
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“桝源”だってさ。
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“桝源”とは、伊藤若冲の生家であった青物問屋の“通称”だったようです。
伊藤若冲は、18世紀(江戸時代中期)に活躍した絵師。
そしてその桝源は、このお酒が販売されていた“錦市場”(錦小路通に現存する市場)にあったとのこと。

文献には、以下の記載がありました。
 伊藤若冲は正徳六年二月八日(西暦一七一六年三月一日)、京都市中、高倉錦小路の青物問屋「桝源」の長男として生まれた。この年は、六月二日に尾形光琳が亡くなり、同月二十二日に享保の年号に改元、紀州藩主徳川吉宗が八代将軍に就任していわゆる享保の改革をすすめることとなる。
(中略)
 生家の伊藤家は、老舗の問屋としての生業のほかに、地代や家賃などの不動産収入にも恵まれて、生活にはかなりの余裕があった。
 元文三年(一七三八)、数え年(以下年齢は数えで表記)二十三歳の時に父を失い、当主の名前と「桝源」の家業とを継ぐことになる。四代目の伊藤源左衛門となった。それからの十七年を商家の主として務めを果たさなければならなかったが、一方で趣味としての絵画に傾倒を深めていき、四十歳という初老に達した宝暦五年(一七五五)、次の弟の宗厳に家を譲って隠居する。」(※1)

一方で、「若冲は京都・錦小路の青物問屋「桝屋」の長男」(※2)と記載がありました。

どうやら若冲の実家たる青物問屋の正式な名称は「桝屋」で、その当主が代々伊藤源左衛門を名乗っていたことから、「桝源」と称されていた(通称)みたいですね。

瓶には、“髑髏図”(どくろず)が描かれておりました。
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この“髑髏図”は若冲作の拓版画で、錦市場からほど近い宝蔵寺(京都市中京区裏寺町通蛸薬師上ル裏寺町587番地:浄土宗西山深草派)に保管されているのだとか。
その宝蔵寺には、伊藤家累代の墓があるのだそうです。
でも、若冲の墓は、別のところ(石峰寺)にあるんだってさ。

品質表示はこちら。
二行目の一霊皮袋 皮袋一霊 古人之語 八十六翁 高遊外は、高遊外(売茶翁)という86歳の爺さん(元坊主)が書いた画讃(画面に書き加えた詩や句)なんだってさ。
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この画讃について解説している動画がありましたので、貼り付けておきました。
音量にご注意ください。そこは調べていないのかよ!



それではいただきましょう。
ますはひや(常温)でいただきます。

お酒の色は、無色透明でした。
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上立ち香は、鼻を近づけるとごくかすかにフルーティー?
でも含むと消えて、むしろフレッシュさを少しだけ感じます。

うまみはやや濃いめでしょう。
米のうまみに厚みを少し感じます。
軽い苦みを少し感じます。
熟成感なし、酒臭さも感じません。
キレはまあまあかな。

酸味はややひかえめ。
すっぱさはかなり弱め。
でもけっこうなピリピリ。
スーはなし。

甘みはひかえめ。
ほとんど感じません。


やや濃醇でちょい苦ピリピリ旨辛口のお酒でした。

米のうまみに厚みを感じ、飲み応えがありました。
でも、このピリピリはちょっとねぇ。
それにピリピリのせいで苦みも増幅されているように感じました。


次に、燗で試してみました。
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香りが変わった。
酒臭さ(ほめ言葉です)をかすかに感じるようになりました。

うまみはやや淡めに変わったよ!
米のうまみをふんわりと感じますが、どっしり感が消えました。
香りに反して、味では酒臭さを感じません。
それどころか、セメダイン臭がちょっとだけ出るみたい。

酸味も出る。
強くはないもののけっこう鋭い。
それにちょいピリ。

依然として辛口。
でもキレがよくなって、けっこうスッキリ。


燗にすると、やや淡麗でちょい苦ちょいすっぱスースーピリピリすっピリ旨辛口のお酒になりました。

燗にすることで、米のうまみから厚みが引いてキレがよくなったせいか、やや淡麗に感じるようになりました。
一方でスース―に加えて、ちょいピリでかつセメダイン臭が出たことで、ケミカルかつ荒々しくなったようでした。
それゆえに、飲みにくさを感じてしまいました。

これは、たしかに頭蓋骨に響くような味わいですわ。




その桝源髑髏図と合わせた今日のエサはこちら。





そろそろトマトケチャップを使い切りたかったので、
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玉ねぎ、
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キャベツ、
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豚もも肉を使い、
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ケチャップの他に調味料は、バター、こしょう、にんにく、そして、
右端は愛知県の赤味噌を酒とみりんとで溶いたもの(オイスターソースの代用)。
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これらを炒めたのですが、
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トマトケチャップはフライパンを傾けて煮詰めて使いました。
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こんなん出ましたけど~!(泉アツノさんより)。
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メガネくもっちゃった!(月の家圓鏡(当時)より)
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ごちそうさまでした。
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(※1)小林忠『伊藤若冲の生涯』p.160(別冊太陽 : 日本のこころ 通号227 p.160-165 2015.03 平凡社)
(※2)板倉聖哲『若冲画に関する二三の覚書―イメージの継承と変容』p.ⅰ(東京大学大学院情報学環紀要 情報学研究 89号 p.ⅰ~ⅳ 2015.10 東京大学大学院情報学環)

〔泡盛〕33.玉の露 30度 100ml [9947.沖縄県の泡盛]

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製造者 (株)玉那覇酒造所
沖縄県石垣市字石垣四七

琉球泡盛
原材料名・米こうじ(タイ産米)
内容量・100ml
アルコール分30度
(以上、ラベルより転記)




今日もまた、石垣島空港にあったお店で入手した、
“石垣島の泡盛ミニチュアセット”の中からいただきます。
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今日いただくのは“玉の露”
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造っているのは、玉那覇酒造所さん。
“八重山最古の蔵元”なんだってさ。
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八重山最古の酒造所として、通好みの泡盛「玉の露」を造り続けている玉那覇酒造所。創業者の玉那覇有和氏が、明治末期に本島首里の本家から分かれて、石垣島へ渡って酒造りを始めた。」(※1)のだとか。
昭和10年代には東あがりの玉那覇、西いりの玉那覇といわれ、本家・分家ともに大きな酒造所で、太平洋戦争中爆撃で全てを焼失。戦後、登野城の分家であった現在の玉那覇酒造所が、八重山最古ののれんを守って操業。」(※2)したんだってさ。

品質表示はこちら。
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“黒麹仕込み”とありますが、
トモダチナラアタリマエ!(アルシンドより)。

じゃなくて、
泡盛なんだからアタリマエです罠(泡盛と称するためには黒麹を使わなければならないのです)。


話のネタが尽きたところで、いただいてみたいと思います。
まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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盃に注ぐと、華やかな香りがかすかに立つようです。
含むとそれが穏やかにふんわりと口の中で広がって鼻へ抜けて行きます。

30度であるせいか、やっぱりスース―のピリピリ!
でも、甘みがしっかりしていることがわかります。

風味は米の風味と共に、黒麹由来と思われる香ばしさを感じます。
ですが香ばしさは突出せずひかえめ。
かつ、風味に角や重さ、クセはまったく感じません。


次に、これもちょい水足しの水割りで。
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華やかな香りと共に、香ばしさが際立ちました。
米の風味も然り。
それらが甘みと程よく調和しているようです。
やはり角や重さ、クセはまったく感じません。

スーは少し残りますが、ピリは引きました。


玉の露は、風味が豊かなのに穏やかなおいしい泡盛でした。

米の風味に香ばしさ、華やかな香りに甘みと、風味自体はけっこうしっかりしているように感じました。
でもその風味に角や重さ、クセはまったく感じませんでした。
水割り(濃いめ)でスーは少し残ったものの、ワタクシとしてはむしろ爽快でした。

飲み応えがあるのに飲みやすい、おいしい泡盛でしたとさ。



(※1)田崎聡『泡盛王国』p.92(2006.8 有限会社食の王国社)
(※2)沖縄県酒造組合連合会監修『決定版 泡盛大全』p.78(2000.12 株式会社主婦の友社)

“八重泉 30度 100ml”をまた飲んでみましたよ~だ! [また飲んでみました]

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製造者 有限会社八重泉酒造
沖縄県石垣市石垣1834

あわもり
琉球泡盛
原材料名:米こうじ(タイ産米)
内容量:100ml
アルコール分:30度
(以上、ラベルより転記)


《初回記事はこちら》
〔泡盛〕4.八重泉 30度 100ml




昨日に引き続き今日も、石垣島空港にあったお店で入手した、
“石垣島の泡盛ミニチュアセット”の中からいただきます。
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今日いただくのは“八重泉(やえせん)”。
2021年7月以来ですから、およそ2年8か月ぶりでした。
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品質表示はこちら。
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まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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香りは、鼻を近づけると甘い香りを少しだけ感じます。

含むと、米の風味が口の中にふわりと広がります。
でもクセや重さはなく、雑味を全く感じません。
黒麹の香ばしさは、ほとんどわからないくらい。
甘みは弱めながらもわかります。
でも、けっこうなスース―でピリピリだこと!


次に、ちょい水足しの水割りで試してみました。
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スーピリが後退したよ。
米の風味がはっきりし、甘みも少し際立ちました。

でもやはりこれもクセや重さはまったくなく、また割ったことでスッキリ感が出ました。
苦みは出ませんね。


八重泉は、クセなくさっぱりスッキリしているものの、風味を穏やかに感じ甘みもほんのりのおいしい泡盛でした。

これは軽くてスッキリで、飲みやすいね。
あたかも久米島の久米仙の如くでしたよ。
さらにちょい水足しの水割りにすることで、スース―ピリピリが消えて、かつ風味と甘みとをよりはっきりと感じることができました。

昨日いただいた請福とは、正反対の味わいだと感じました。
双方とも石垣島産の泡盛なのに、面白いですね。


2024/03/27
三たび飲んでみました。

〔泡盛〕32.請福 30度 100ml(商品名 直火請福30度) [9947.沖縄県の泡盛]

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製造者 請福酒造有限会社
沖縄県石垣市宮良959

品目 泡盛
商品名 直火請福30度
アルコール分30度
原材料名 米こうじ(タイ産米)
内容量 100ml
(以上、ラベルより転記)




今日からしばらくの間は、石垣島空港にあったお店で入手した。
“石垣島の泡盛ミニチュアセット”の中から順にいただいてみたいと思います。
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今日いただくのは“請福(直火請福30度)”
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この瓶の形状は、泡盛に特有のものですね。
100mlのみならず、二合または三合でもおなじみの形状だと思います。
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請福酒造さんの泡盛は、先週火曜日に〔泡盛〕30.請福 12度 200mlをいただいております。
そのまま飲める、いわゆる“前割り”ってやつでした。

一方で、今日いただくこの請福は、30度。
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はたしてどのような風味がするのか。
さっそく試してみましょう。


まずは生(き)、すなわちストレートでちょっとだけ。
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盃にそそぐと、独特の香りが立ちました。
黒麹由来の香りと思われますが、芋焼酎とは異なり、麹自体が老ねたような香りを伴います。
含むとそれが口の中でパッと広がります。

米の風味自体は弱めで、むしろ黒麹由来と思われる老ねた風味が前に出て来ます。
芋焼酎のような華やかな風味もちょっとだけあるみたいです。

スース―ですが、ピリはちょっとだけ。
甘みがほんのりと続きます。


次に、ちょい水足しの水割り(濃いめ)で試してみました。
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あー!
こっちのほうが、香ばしさと老ねたような風味とがよりはっきりしています。
甘みも生よりわかりやすい。

スース―出るものの、ピリはなし。
むしろそれがアル中ハイマーのワタクシには心地よい。

濃いめだったせいか、ロックで出がちな苦みを感じました。
でもそれほど鋭くはなく、嫌味ない感じです。


香ばしさと独特の老ねたような風味とが満載で、甘みとスース―感とが効いている、おいしい泡盛でした。
沖縄本島で販売されているような代表銘柄の泡盛にはない、香ばしさと独特の老ねたような風味でしたよ。

これは私の予想ですが、この風味こそが、いわゆる泡盛の“臭み”と評するものではないでしょうか?
だとしたら、ワタクシにとっては大歓迎でした。
だってこれ、とてもうまいからさ!

でもね、〔泡盛〕30.請福 12度 200mlでは、ここまでの風味は感じませんでしたね。
それに石垣島のお店で請福の水割りやらソーダ割やらをいただきましたが、それも然りでした。

12度台まで(半分以下に)割って臭みを消して飲むのもよし。
濃いめで臭みを楽しむもよし。
オイラとしては、後者が好みでした。

それにしても、こちらひさびさの30度。
わずか100mlのお楽しみでしたが、ちょっと回って来ちゃいましたとさ。

【お酒】2263.純米大吟醸 完熟 180ml [26.京都府の酒]

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製造者 丹山酒造有限会社
京都府亀岡市横町9

品目 清酒
原材料名 米(京都産)米麹(京都産米)
原料米 山田錦100%
精米歩合 35%
アルコール分 16度
内容量 180ml
(以上、瓶の裏に貼られたラベルより転記)




丹山酒造さんのお酒は、これを9年前にいただいております。
【お酒】475.純米吟醸 人生フルスイング カップ

2018(平成30)年の暮れには、亀岡にある蔵元さんの直営店へも訪問したことがございました。
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でもその時は、「少量瓶の商品はない。」と言われて引き下がったのでした。
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一方で、今日いただくこの箱入り酒は、錦市場にある丹山酒造さんのお店“器土合爍”にて入手したものでした。
ピンボケですみません。
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仰々しい箱に詰められたこのお酒。
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こんなのが入っておりました。
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なんて読むんだ?
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“完熟”だってさ。
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品質表示はこちら。
京都産の山田錦を、35%まで削っているそうです。
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話のネタが尽きたところで、いただきます。
大吟醸ですから、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、少し着いておりました。
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上立ち香は、盃に鼻を近づけるとごくかすかにフルーティーさを感じる程度です。
含むとそれが口の中で広がり、鼻をふわりと抜けていきました。

うまみはやや濃いめ。
米のうまみに厚みを少し、そして透明感を伴いつつ広がります。
苦みは最初はなかったものの、飲み終わる頃にちょっと出て来たみたいです。
熟成感もちょっとだけ感じます。
キレは良いですね。

酸味はややはっきり。
すっぱさは強くはないものの鋭さを感じます。
それに酸味自体に爽やかな風味があるようです。
ちょいスーで、かすかにピリです。

甘みはややひかえめ。
存在はわかるものの、弱めです。


ちょい芳香ちょい爽快の、やや濃醇でちょい枯ちょいすっぱちょいスー(後からちょい苦)スッキリ旨やや辛口のおいしいお酒でした。

香りがありましたがしつこさを感じないくらい穏やかでした。
味の要素がそれぞれはっきりしていて互いに調和はしていないようでしたが、それでもクセや角なくいただくことができました。

まあ、行けるほうではないでしょうか。
ただし、お値段は決してお安くはありませんでした、
(うろ覚えですが、1,000円以上だったはず。)





その完熟なる純米大吟醸と合わせた今日のエサはこちら。

昨日の残り物のちくわ。
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野菜と合わせて。
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わさびドレッシング和え。
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オリーブオイルと合わせることで、わさびの辛みが飛んで爽快な風味だけ残るのでした。
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うどんを食べたかったので、
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焼うどん。
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これは予想通り、味が決まりました。
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ごちそうさまでした。
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【お酒】2262.武の井 純米酒 300ml [19.山梨県の酒]

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製造者 武の井酒造株式会社
山梨県北杜市高根町箕輪一四五〇

品目 日本酒(純米酒)
原材料名 米(国産)、米麹(国産米)
山梨県産「ひとごこち」100%使用
精米歩合 70%
アルコール分 15度
内容量 300ml
(以上、ラベルより転記)




いやー、
オイラもまだまだだぜ!


このブログを書き始めてからすでに10年が経過しているというのに、
そろそろ容量がいっぱいになりそうだから新たなブログを立ち上げるかもうやめるか決めなければいけないというのに、
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それでもまだまた、知らないお酒がたくさんあるのね。

今日いただくこの“武の井(たけのい)”なんて、お酒のこともその蔵元さんのこともぜんぜん知らなかったもんね。
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昨夜は記事を更新をすることなく、この“武の井”なるお酒とその蔵元さんのことについて手元にあった書籍や雑誌をひととおおりあたってみたのでした。
でも、ほとんど出て来ない!
この蔵元さんの上位ブランド“青煌(せいこう)”についてのごくごく小さな記事を一つだけ見つけたのみでした。
そりゃ、知らないわけです罠!

それに山梨県へは何度か行ったものの、武の井なるお酒にめぐり合ったこともなし。
もしかして、山梨県でも幻の酒扱いなのかな?


そんな“武の井”ですが、今日いただくのは純米酒でした。
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山梨県産の“ひとごこち”を100%使用しているんだってさ。
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精米歩合は70%。
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話のネタがないので敢えて触れますが、純米酒には精米歩合の制限はありません清酒の製法品質表示基準(平成元年11月22日国税庁告示第8号)1の表2段目)。
でも精米歩合の“表示義務”はあるので、純米酒の特定名称を名乗るためには精米歩合を表示しなければなりません3(1))。
表示しなければ、たとえ純米酒の基準に適合していても、そのお酒は純米酒を名乗ることはできないのです。

ま、そんなこと、
どーでもいいんですけれどね!(みつまJAPAN’より)


話のネタが尽きたところで、いただきます。
まずはひや(常温)で試してみましょう。

お酒の色は、少し着いておりました。
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香りはなし。

うまみは濃いめ。
米のうまみに厚みを感じ、どっしりとしています。
酒臭さ(ほめ言葉、以下同じ)も少し感じますが、前には出て来ないみたいです。
軽い渋みをちょっとだけ感じます。
キレはよく、スッと引きます。

酸味はややはっきり。
すっぱさは強くはないものの、鋭さを感じます。
酸味の深みも少し感じます。
スーはなく、ピリもなし。

甘みはひかえめ。
かなり弱めです。


濃醇ちょい渋ちょいすっぱちょい深スッキリ旨辛口のおいしいお酒でした。

うまみがしっかりしておりましたが、けっして重くは感じませんでした。
酸味もいい感じに効いており、深みを伴いつつも味を引き締めていたようでした。
辛口で、かつキレがよくてスッキリしておりました。

うまいね!
ちょい渋や酸味に角をちょっと感じましたが、けっして荒々しくはありませんでした。
それにキレがよいところが好印象でした。


次に、燗で試してみました。
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香りが出ました。
酒臭い香りふわり。

うまみは米のうまみと共に、酒臭さが前に出てまいりました。
渋みは引いて、さらにキレがよくなりました。

酸味は鋭さが引き、深みだけを感じるようになりました。
ただしちょいスーかな。

甘みはひかえめ。
ひやと異なり、まったくわからなくなりました。


燗にすると、濃醇ちょい深ちょいスースッキリ旨辛口のおいしいお酒になりました。

燗のほうがうまみが複雑でしっかりした味わいになりました。
でもキレがよく、ちょいスーでかなりスッキリしてまいりました。
それに甘みを全く感じることがなくなり、キリッと引き締まっておりました。


武の井は、ひやでも燗でもおいしいお酒でした。
米のうまみを楽しむならばひやで、酒臭さと引き締まりとを感じたければ燗でといったところでしょうか。





その武の井と合わせた今日のエサはこちら。


細めのネギとちくわとで、
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ぬた。
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予想通り。
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ロマネスコを探していたのですが、
なかったので、ブロッコリー。
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サッと茹でて、
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ベーコン、ニンニクと共に炒め、
塩コショウで味付けして、
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できあがり。
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ベーコンの脂がブロッコリーに回って、
おいしくいただけました。
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ごちそうさまでした。
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