【お酒】2209.真澄 すずみさけ 純米吟醸酒 300ml [20.長野県の酒]
■製造者:宮坂醸造株式会社
長野県諏訪市元町1-16
■名称 日本酒(純米吟醸酒)
■原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)
■精米歩合:55%
■アルコール分:14度
■保存方法:直射日光を避け、冷暗所で保存してください。
■内容量:300ml
(以上、ラベルより転記)
上諏訪の街道筋に蔵を置く宮坂醸造さん。
そのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
【お酒】158.真澄 本醸造 特撰真澄 300ml
【お酒】186.真澄 純米酒 奥伝寒造り 300ml
【お酒】351.真澄 辛口ゴールド 300ml
【お酒】382.真澄 純米吟醸 辛口生一本 300ml
【お酒】583.真澄 生 純米吟醸 辛口生一本 300ml
【お酒】701.702.真澄 銀撰パールライトカップ&山雅カップ 飲み比べ
【お酒】902.真澄 純米生酒 300ml
【お酒】1379.真澄 辛口ゴールド 180ml
【お酒】2079.真澄 2021松本山雅オリジナルラベル 300ml
今日いただくこのお酒は、
“すずみさけ”なる純米吟醸酒。
宮坂醸造さんのお酒ですから、
やっぱり酵母は“七号系”。
“ほのかな酸味をアクセントに仕上げました”ってさ。
蔵元さんのWebsiteにあった記載によれば、
「白麹を用いてほのかな酸味をアクセントに仕上げました。新しい夏酒です。」
とありましたよ。
清酒造りで使用する麹は、通常は黄麹ですね。
一方で白麹は、焼酎の製造で使用される麹です。
白麹は黒麹の変異株(無色のもの)ですから、性質は黒麹とほぼ同じ。
黄麹になくて、白麹&黒麹にある性質。それは、
発酵中にクエン酸を出すこと。
黒麹はもともとは、沖縄(琉球)で泡盛の製造で使用されていた麹でした。
それを明治の末期に当時税務技官だった河内源一郎氏が沖縄から九州へ持ち込んで焼酎の製造へ導入を促進したことにより、普及したのでした。
また戦後になって、河内氏によって黒麹菌の中から変異株の白麹菌が発見され、今日ではその白麹菌が九州における本格焼酎の製造に用いられる麹カビの主流となっております。
そのことについては、かつてこちらでダラダラと書いております。
黒麹を焼酎製造に導入した理由の一つに、発酵中に出てくるクエン酸が醪のpHを下げ(酸性の状態になって)、雑菌の繁殖を防止する効果があったが故でした。
このクエン酸を出す性質があったからこそ、高温多湿の沖縄では醪を腐らせることなく泡盛を製造できていたのでしょう。
そして黒麹の変異株である白麹も、同様にクエン酸を出します。
焼酎の場合は蒸留をするので、その過程で揮発性物質ではないクエン酸は取り除かれ、結果として焼酎の味わいに影響を及ぼさない(焼酎がすっぱくならない)のです。
しかし、清酒の製造過程に、蒸留の工程はありません。
それ故、清酒の製造で白麹を用いると、クエン酸が製品中に残存し、清酒の味に“酸味”として影響を及ぼすのです。
その点を踏まえて、
宮坂醸造さんはこの“すずみさけ”を製造する際に、クエン酸に由来する酸味をどのような具合にお酒の味わいへと活かしているのでしょうか?
耳の下辺りがキュッとなるような鋭いすっぱさなのか。
それとも、角のないさわやかな酸味に整えているのか。
それを確かめるべく、いただいてみましょう。
冷酒と書いてありますので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。
お酒の色は、ごくかすか。
上立ち香はなし。
含むと、生貯のようなフレッシュな風味を少し感じます。
うまみはやや濃いめ。
米のうまみに厚みを感し、舌の上に乗っかってくることがわかります。
でも濃厚というわけではないみたい。
吟醸酒にありがちな苦みを少し感じ、鋭さもわかります。
酒臭さなし、熟成感もなし。
キレは良いですね。
酸味はやっぱりはっきり。
すっぱさが少し強めで鋭さもありますが、角は感じませんでしたよ。
スーなし、ピリもなし。
甘みはひかえめ。
ドライな感じはしないのでゼロではないのでしょうけれど、前には出てこないみたいです。
爽快やや濃醇ですっぱスッキリ旨辛口のおいしいお酒でした。
やはり酸味が効いておりましたが、生貯のようなフレッシュな風味と相俟って爽やかでした。
しかも米のうまみもしっかりしていて、飲みごたえがありました。
辛口でしたが、決してドライな感じはいたしませんでした。
それでいてキレがよく、スッキリした感じがいたしました。
これはきっと、うなぎとかステーキとか、脂が乗った食べ物と合うでしょうね。
その酸味が効いて爽やかな“すずみさけ”と合わせた今日のエサはこちら。
豆腐。
野菜。
山形のだしを作って、豆腐にかけていただきました。
おいしいけれど、このお酒の酸味とは渡り合えないな。
茄子。
焼かなすのごま酢和え。
これも然り。
今日はつまみの選択を誤ったな。
ごちそうさまでした。
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黒猫のダンナには、今日もいっぱい遊んでいただけました。
暑かったのに出てきてくれてありがとうね。
(友情出演)
日本酒に詳しくない私でも知っているくらいに「真澄」は銘酒ですね。
上諏訪の街道筋に蔵を置く…との宮坂醸造。平屋造りの風情ある建物、白い暖簾に潔さを感じます。
純米吟醸酒「すずみさけ」は、ラベルからして素敵。家の冷蔵庫にも入っていて欲しい(笑)
島豆腐は、固めのシッカリとしたお豆腐。これは炒めものに向いている気がしますけど。
by hana2023 (2023-09-17 22:07)
hana2023さん、真澄は長野県産のお酒の代表格でしょうね。
白い暖簾がかかっているほうは直売所で、有料ですが試飲もさせていただけます。
この島豆腐は日光で作られているようですが、おいしいので豆腐を買うときはいつもあえてこれを選んでおります。
by skekhtehuacso (2023-09-18 19:02)