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“一本義 上撰 本醸造 カップ”をまた飲んでみましたよ~だ! [また飲んでみました]

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株式会社一本義久保本店
福井県勝山市沢町一丁目3番1号

原材料名 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
精米歩合 68%
アルコール分 16度
180ml
(以上、ラベルより転記)


《初回記事はこちら》
【お酒】1042.一本義 上撰 本醸造 カップ




昨日に引き続き、今日も“一本義”を再飲してみます。
きょういただくこのお酒は、上撰の小印が付された本醸造です。
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本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、金印と同じくほぼ透明でした。
それにこちらにも透き通った感じがありますね。
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うまみはやっぱり淡めです。
最初に苦みが来て、強くはないものの重いね。
その後でやわらかさがちょっとだけ来るみたいです。
キレはよく、透明感はバッチリです。

酸味はひかえめです。
すっぱさはほとんど感じません。
スースー感はすこしはっきりしていて、それにちょいピリです。

甘みはややはっきりです。
べとついた感じはありません。


淡麗ちょい苦ちょいスーちょいピリやや甘口のお酒でした。
透明感は金印よりもはっきりしているみたいでした。
それ故か、苦みがスースー感、ピリピリ感がはっきりしていて、飲みにくさを感じました。
うまみも金印のほうがわかりやすく思いましたよ。
今の私にとっては、一本義は上撰本醸造よりも金印のほうが好みの味でした。

なーんて言っておりますが、初回記事では、
“金印(普通酒)とのちがいは、単に醸造アルコールの添加量の差だけではないか”
“本醸造のほうがピリピリ感がやや少なかった”
とか、見当ちがいも甚だしいことばかり書いてやがる。

自分の味覚なんて、つくづくいいかげんなものだといやになるぜ。
だったらこんなブログなんかやめりゃいいじゃないか。

“一本義 金印 カップ”をまた飲んでみましたよ~だ! [また飲んでみました]

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株式会社一本義久保本店
福井県勝山市沢町一丁目3番1号

原材料名 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
アルコール分16度
180ml
(以上、ラベルより転記)


《初回記事はこちら》
【お酒】1041.一本義 金印 カップ




今日は、久しぶりに福井県の“一本義”をいただいてみましたよ。

品質表示が初回とは微妙にちがう(度数の表示とか、“・”“、”とか)のですが、同一のお酒と判断して再飲扱いとさせていただきました。
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普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほぼ透明でした。
それに透き通った感じがありますね。
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うまみは淡めです。
やわらかいうまみをほんのりと感じる程度です。
苦みがかすかにあるみたいですが、気にはなりません。
酒臭さや熟成感はなく、雑味もまったく感じません。
キレはとてもよく、透明感を少し感じました。

酸味はひかえめです。
すっぱさはほとんど感じません。
スースー感は少しはっきりしていますが、ピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりだね。
べとつかず、さらっとした甘みですが、その存在はよくわかります。


淡麗ちょいスー旨やや甘口のおいしいお酒でした。
些か軽めというか薄めの味わいでしたが、それでもやわらかいうまみが効いておりました。
ちょいスーで透明感があったことから察するに、醸造アルコールの添加量が些か多めなのでしょうか?

アル添酒を好むワタクシとしては、こういう軽さの中にうまみをほんのりと感じる味わいもいけるのではないかと思いましたよ。
というか、“純米至上主義=アル添排斥主義”を標榜なさる多くの酒好き諸兄がアル添酒をたたけばたたくほど、判官贔屓で天邪鬼のワタクシはアル添酒をますます擁護したくなるのでございます。
増量目的を払拭して酒造りの一技法として確立しつつあるアル添を否定するならば、乳酸添加だってきょうかい酵母の使用だってダメだろ!、ってね。

でも、初回の記事ではこのお酒を“淡麗ちょいピリやや辛口のお酒”と評していたくせに、今回は“淡麗ちょいスー旨やや甘口のおいしいお酒”だとよ。
ぜんぜんちがうじゃないか!
つくづくいいかげんな味覚だなと、自分でもあきれるぜ。

【お酒】1754.決戦 関ケ原 本醸造 300ml [21.岐阜県の酒]

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三輪酒造株式会社
岐阜県大垣市南切石町1-45-1

アルコール分15度
精米歩合/65%
原材料名/米(国産)・米麹(国産米)・醸造アルコール
内容量300ml
(以上、ラベルより転記)




岐阜の水都・大垣に蔵を置く三輪酒造さんのお酒は、かつて1389.白川郷 純米 にごり酒 300mlをいただいております。
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今日いただくこのお酒は、“決戦 関ケ原”と銘打たれた本醸造でした。
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本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほぼ透明でした。
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うまみはやや淡めでしょう。
米のうまみがあって、淡めながらに厚みを感じます。
苦みや雑味はなく、酒臭さや熟成感もありません。
キレはよく、スッと引いていきますよ。

酸味はややはっきりでしょう。
すっぱさはやや弱めですが、それでも鋭さを感じます。
スースー感はないものの、ちょいピリです。

甘みはややはっきりしております。
べとつかず、かなりさらっとしておりますが、その存在はよくわかります。


やや淡麗でちょいすっぱちょいピリ旨やや甘口のおいしいお酒でした。
米のうまみそのもので、淡めながらにしっかりしておりました。
それでいて苦みや雑味はなく、酒臭さや熟成感もなくてきれいな味わいでした。
酸味は最初は弱めでしたが、冷めるにつれて目立ってくるようでした。
その酸味とちょいピリとが味わいを引き締め、甘みがコクを添えておりました。

上品な味わいのこのお酒。
あたかも伏見のそれの如くだと、あたしゃそう感じましたとさ。



その上品なお酒に合わせた粗末なエサ。

スティックセニョール。
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細長いブロッコリー?
葉っぱのない菜の花?
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切断!
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塩ゆで。
まずは茎のほうを1分。
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花のほうも投入して、さらに1分。
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熱いまま、サラダスピナーで水けを飛ばします。
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調味料はこちら。
仙台味噌は単体で使うと塩気が目立ちますが、みりんと合わせると深みが出てまろやかになるのでした。
(私の経験に基づく感想です。)
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茹でたスティックセニョールを熱いうちに調味料と合わせて、味をなじませます。
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できあがり。
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スティックセニョールの青みが仙台味噌の深みと合ってまいう~♪
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お次は豚もも肉。
本当は国産牛肉をと思ったのですが、懐具合を勘案した結果、半額以下だった国産豚肉へと変更したのでした。
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豚もも肉を半分に切って、塩コショウで下味をつけておきます。
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合わせた野菜はこちら。
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そして調味料。
コショウ以外は大さじ2ずつ使いました。
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まず肉を焼きます。
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火が通ったら野菜を投入し、
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油が回ったら調味料を全量投入して、
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できあがり。
見た目には、マズソ・・・。
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でも深みの中に酸味がいい感じに効いていてまいう~♪
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ごちそうさまでした。
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雨はいやだね。
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(友情出演)

【お酒】1753.夜の帝王 特別純米酒 300ml [34.広島県の酒]

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藤井酒造株式会社
広島県竹原市本町3-4-14

原材料名 米(国産)、米こうじ(国産米)
使用米 八反錦
精米歩合 65%
アルコール分 15度
内容量 300ml
杜氏 藤井雅夫
(以上、ラベルより転記)




竹原の古い街並みが残る場所に蔵を構える藤井酒造さん。
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今日はその藤井酒造さんが造る“夜の帝王”なる特別純米酒をいただきます。
手元にある文献を当たってみたのですが、名前の由来はわかりませんでした。
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酒米は、広島が誇る八反錦を使用しているそうです。
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特別純米酒には香りを特徴とするものもございましたので、まずは冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、かすかに茶色がかっておりました。
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上立ち香はないですね。
一口含むと、酒臭い(ほめ言葉です)風味が口の中に広がって鼻へと抜けて行きますよ。

うまみは濃くはないものの、けっこうしっかりしています。
最初に酒臭さ(あくまでもほめ言葉です)が来て、重さも少し感じます。
米のうまみも少しあって、厚みを感じます。
熟成感もかすかにあるみたいです。
でも苦みや雑味はありませんね。
キレはよく、透明感を少し感じます。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めで、鋭くはないものの深みをちょっと感じます。
スースー感はなく、ピリピリ感もありません。

甘みはひかえめです。
かなり弱めです。


どっしりスッキリ旨辛口のおいしいお酒でした。
酒臭さ(くどいようですが、ほめ言葉です)や米のうまみ、熟成感、それに酸味の深みのそれぞれが突出することなく少しずつ効いているようでした。
また雑味がなく、しかも透明感が少しあってキレがよく、後味はスッキリしておりました。



ここで、燗にしてみましたよ。
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酸味が際立ちますね。
鋭さは出ることなく、深みが増すようです。
それでいてキレのよさは維持されております。
しかも甘みが引くとともに、熟成感が立って枯れた感じが映えてまいりました。

燗にすると、ちょいどっしりでちょい深ちょい枯超スッキリ旨辛口のおいしいお酒になりました。
酸味の深みがいい感じに際立ってまいりましたよ。
それに枯れた感じもはっきりしてまいりました。
それでいてアル添酒みたいなキレのよさを感じました。

これは燗がいいよ!
食事とよく合うおいしいお酒でございました。



その夜の帝王に合わせた粗末なエサはこちら。

これでもかとの菜の花。
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からし和えにいたしました。
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いんげんとしいたけとの卵炒め。
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炊き込みご飯で〆ましたとさ。
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今日も遊んでいただきました。
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(友情出演)

【お酒】1752.縁㐂(縁喜:えんぎ) 特別純米酒 カップ [20.長野県の酒]

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株式会社玉村本店
長野県下高井郡山ノ内町平穏1163

アルコール分/15度
原材料名/米(長野県産)米こうじ(長野県産米)
精米歩合59%
内容量180ml
(以上、ラベルより転記)




玉村本店さんのお酒は、これまでに1722.縁㐂(縁喜:えんぎ) 上撰 本醸造 志賀高原 カップと、1739.縁㐂(縁喜:えんぎ)本醸造 カップとをいただいております。

今日いただくこのお酒は、精米歩合“59%”と刻んてきている特別純米酒でした。
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特別純米酒には香りを特徴とするものもございましたので、まずは冷蔵庫で一時間ほど軽く冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、かすかに茶色がかっておりました。
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上立ち香はなく、含んでも香りは感じませんでした。

うまみは濃くはないですね。
それでも酒臭さ(ほめ言葉です)が最初に来て、じんわりと感じます。
米のうまみはかすかに感じる程度です。
苦みがあるみたいですが、弱めです。
キレはよいですね。

酸味はややはっきりかな。
すっぱさはどちらかと言うと弱めですが、鋭さを少し感じます。
スーはなく、ピリピリも感じません。

甘みはややひかえめでしょうか。
べとつかない、かなりさらっとした甘みをかすかに感じる程度です。


ちょい爽快でちょいすっぱ旨やや辛口のおいしお酒でした。
酒臭さ(あくまでもほめ言葉です)がじんわりとあって、濃くはないものの飲み応えを感じました。
酸味も弱めの苦みもいい感じに引き締めておりました。
しかも酸味の影響か、爽やかな風味が少しありました。


ここで、あらかじめ取り分けておいたものを燗にしてみましたよ。
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酸味が立って、深みが少しでてまいりました。
苦みが少し目立つみたいですが、軽いですね。
酒臭さ(くどいようですが、ほめ言葉です)もいい感じに際立ってまいりましたよ。
スースー感が少し立ってまいりましたが、むしろキレがいっそうよくなって後味スッキリでした。

燗だと、ちょい深ちょいすっぱちょいスーちょい苦旨やや辛口のお酒になりました。
より一層引き締まりましたが、深みも出て飲み応えを感じました。
また爽やかさが引いて、より食中酒らしくなってきたようでした。


お酒の味自体を楽しむのであれば冷やして、食事と合わせるには燗でといったところでしょうか。
いずれにせよ、縁㐂(縁喜)は本醸造よりも特別純米酒の方が苦みに重さがなくておいしいことがわかりましたとさ。

“あたごのまつ 特別純米 むすび丸 カップ”をまた飲んでみましたよ~だ! [また飲んでみました]

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株式会社新澤醸造店+K
宮城県大崎市三本木北町63番地

精米歩合:60%
アルコール分16度
原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
内容量180ml
(以上、フタより転記)


《初回記事はこちら》
【お酒】593.愛宕の松 特別純米酒 カップ(むすび丸)




今日は久しぶりに“あたごのまつ(愛宕の松) 特別純米 むすび丸 カップ”をいただいてみました。
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特別純米酒には香りを特徴とするものもございましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、かすかに着いていることがわかる程度でした。
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鼻を近づけると、上立ち香がかすかにあることがわかります。
一口含むと、フルーティーさとともに、上等な接着剤のような香りも少しあって、それらが鼻へと抜けて行きます。
上等な接着剤なんてものがあるのかよ。

うまみはやや淡めですが、しっかりしています。
米のうまみが鋭くて、広がらずに舌の上をピンと突くみたいです。
熟成感はごくかすかにあるみたいで、穏やかです。
苦みがわずかにあって、弱めですが鋭さがあることがわかります。
キレはよいですね。

酸味はややはっきりしています。
すっぱさは弱めですが、弱めなりに鋭さを感じます。
それにちょいスーですね。
ピリピリ感はありません。

甘みはややひかえめかな。
でも弱めながらに存在はわかります。


やや淡麗で芳香爽快ちょいスー旨やや辛口のおいしいお酒でした。
香りがあるもののしつこくはなく、ちょうどいい感じでした。
うまみはやや淡めなりにしっかりしていて、飲み応えを感じました。
また上等な接着剤みたいな風味とちょいスーとで、爽やかさも感じました。
さらにわずかな苦みが引き締めており、キレがよくて後味はスッキリしておりました。

これ、なかなかいけるんじゃないのかな。
味わいはやや淡めでしたが、多くの要素が複雑に絡んでいることがわかりました。


それにしても、初回の感想とはぜんぜんちがうな。
あのときは、おいしいなんて一言も言わなかったのに。

【お酒】1751.北光正宗 カップ [20.長野県の酒]

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株式会社角口酒造店
長野県飯山市大字常郷1147

原材料名:米(国産)・米こうじ(国産米)醸造アルコール
アルコール分 :15度
180ml
(以上、カップの印刷事項より転記)




“北光正宗(ほっこうまさむね)”という銘のお酒。
創業の経緯と合わせて、文献では以下のように紹介されておりました。
 古くは米穀商を営んでいた村松家が酒造業を始めたのは1869(明治2)年のことで、当時は所在地の地名「今井」に因んで『今泉』という銘柄で酒を醸していた。現在の代表銘柄『北光正宗』は、北の空に輝く北斗七星から命名されたもので「誰もが知っている北斗七星のように、地元の人に愛されてこその地酒」との思いが込められているという。」(※1)

そのカップには、たしかに北斗七星がデザインされておりましたよ。
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話のネタが尽きたところで、いただいてみたいと思います。
普通酒ですので、今日もぬる燗でいただきます。
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お酒の色はかすかに着いている程度で、透き通っておりました。
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うまみは淡めというか、薄いね。
最初に熟成感が来て、強くはないものの枯れた感じがします。
次に苦みが来て、これも強くはないものの鋭さを感じます。
米のうまみがあるのかな?、かなり弱めでほとんど感じないくらいです。
キレはよく、透明感をはっきりと感じます。

酸味はひかえめです。
すっぱさはほとんど感じません。
スースー感は少しはっきりしています。
それにかすかにピリッとくるみたいです。

甘みはひかえめです
これもほとんど感じません。


ちょい枯ちょい苦ちょいスー薄辛口のお酒でした。
うまみをほとんど感じないせいか、熟成感や苦みが強くはないものの目立ちました。
それ故に味が薄く、ペラペラな感じがしたというのが私の意見でございました。

(※1)『ようこそ日本酒の國へ』p.010(2014.5改訂 合同会社デザインファームアンドリゾート)

【お酒】1750.神開 極濃純米にごり酒 180ml [25.滋賀県の酒]

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藤本酒造株式会社
滋賀県甲賀市水口町伴中山696番地

アルコール分 15度以上16度未満
原材料名 米(国産)・米麹(国産米)
精米歩合70%
内容量180ml
(以上、ラベルより転記)




藤本酒造さんのお酒は、これまでに以下のものをいただいております。
671.神開 大津絵・雷公 300ml
818.神開 赤鬼カップ

今日いただくこのお酒は、“極濃純米にごり酒”なんだってさ。
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この絵は、“鬼の三味線”という大津絵ですね。
たしか、音曲や酒に気をとられて、道を失う人を諷刺する絵だったはず。
オマエのことじゃないか。
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にごり酒ですので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

滓の量は、6割程度でしょうか。
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注いでみたところ、見た目にもかなりのドロドロ感満載でした。
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うまみはもちろん“極濃”です。
口当たりもかなりのドロドロで、これは米のうまみそのものでしょう。
滓のざらつきはないものの、細かいつぶつぶが舌に触れることがわかります。
そのつぶつぶがこれ。
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苦みや雑味はまったくありませんね。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めです。
ピリピリ感はありませんが、ちょいスーですよ。

甘みはひかえめです。
ほとんど感じないくらいです。


“極濃”ドロドロちょいスー旨辛口のおいしいお酒でした。
酒というよりも、あたかも“おもゆ”のような口当たりで、米のうまみそのものでした。
でも、雑味やしつこさはまったくなく、飲みにくさは感じませんでした。
しかも辛口で、甘ったるさとは無縁でした。

これ、なかなかうまいんじゃないの!
というか、面白いね。
食事とも合う、おいしいドロドロにごり酒でございましたとさ。



そのドロドロに合わせた今日のエサ。

焼かなすのみそ田楽。
広島の麦味噌を使いました。
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きゅうりとちくわとの酢の物。
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油揚げを焼いただけ。
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〆は炊き込みご飯。
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ごちそうさまでした。
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やっぱり今日も午前中はおねむ。
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でも午後はいっぱい遊んでいただけましたとさ。
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(友情出演)

【お酒】1749.花酔 本醸造 カップ [34.広島県の酒]

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花酔酒造株式会社
広島県庄原市総領町稲草1995-1
(表のラベルより転記)

原材料名:米(国産)米麹(国産米)醸造アルコール
精米歩合:60%
アルコール分:15度
内容量:180ml
(裏のラベルより転記)




“花酔(はなよい)”という銘のお酒。
なんでも「「花酔」はこの地方に伝わる民話の中からとった酒銘。「つぼみ桜の下で酒を飲んどったら、花の方が酔ってしもうて咲いた」と、」(※1)いうことなのだとか。

今日いただくこのお酒は、本醸造のカップ酒でした。
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この紙カップは汎用でしょうね。
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この汎用紙カップには、これまでにも以下のお酒で出会っておりますよ。
725.廣喜 カップ(岩手県)
985.上撰わかさ ニューカップ(福井県)
1139.初陣 佳撰 カップ(島根県)
1140.初陣 上撰 カップ(島根県)
1536.宝船 上撰 紙カップ(山口県)


本醸造ですので、今日もぬる燗でいただきます。

お酒の色は、ほぼ透明でした。
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燗をつけると、酒臭い(ほめ言葉です)香りがかすかに立ってまいりました。

うまみは濃くはないですが、しっかりしています。
米のうまみに厚みを感じますよ。
苦みがわずかにあって、かなり弱めですがそれでも重さを感じます。
熟成感はなく、雑味も感じません。
キレはよいですね。

酸味はややはっきりでしょう。
すっぱさが少し強めで少し鋭いみたいです。
スースー感ははっきりしておりますが、ピリピリ感はありません。

甘みはややはっきりかな?
それほど前には出てこないようです。
べとついた感じはなく、かなりさらっとしております。


ちょいすっぱスー旨口のおいしいお酒でした。
甘くもなく辛くもない中に、米のうまみが効いていて、しかもとてもキレがよい味わいでした。
それを酸味とわずかな苦み、そしてアル添由来と思われるスースー感が引き締めておりました。

あたしゃアル添酒のキレのよさが好きなので、おいしくいただけました。
食中酒としてピッタリの味わいですし、それにお酒自体の味も楽しめると思いましたとさ。


(※1)中国新聞社メディア開発局出版部編『広島の酒蔵』p.142(1995.2 中国新聞社)

【お酒】1748.魯山人 特別純米原酒 180ml [26.京都府の酒]

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東山酒造有限会社S
京都市伏見区塩屋町223

180ml詰
アルコール分/18度
原材料名/米・米麹
精米歩合60%
祝100%使用
※国産米100%使用
(以上、ラベルより転記)



東山酒造さんのお酒は、かつて坤滴 純米酒 特別栽培米「山田錦」 180mlをいただいております。

今日いただくこのお酒は、特別純米原酒でした。
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“祝100%使用”と書いてありますね。
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“祝(いわい)”はどうやら、戦前に京都府で育成された古い酒米のようでした。
手元にあった文献では、以下のように紹介されておりましたよ。
京都府農事試丹後分場が「野条穂」から純系分離混系のなかから優れた個体を選抜して新品種を育成する方法(※1))(昭和8),奨励品種には昭和8~21,30~48,平成4~の3回採用.(※2)」

昭和48年から平成4年まで間隔が開いているのは、「分けつ(稲の根元からの枝分かれ:ブログ筆者追記)が少ない上、長稈で耐倒伏性に弱いため収量性に問題があり、栽培されなくなっていた。」(※3)とのこと。
しかしその後、京都府のオリジナル米として平成4年度から再度栽培され始めたのだそうです。

米としての性質は、「大粒で心白発現率が高い。腹白は少ないが、心白が大きくて割れやすく、精白は50%程度が限度。軟らかく溶けやすい米で、味のある酒ができる。」(※3)のだとか。
これは私の推測ですが、再び栽培され始めたということは、栽培上の問題はきっと改善されつつあるのかもしれませんね。


それでは、いただいてみたいと思います。
特別純米酒には香りを特徴とするものもありましたので、冷蔵庫で冷やしたものをいただきます。

お酒の色は、透明でした。
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香りはないですね。

うまみはやや濃いめかな?
米のうまみに厚みがって、どっしりと舌の上に乗っかってくるみたいです。
苦みがあって、強くはないものの鋭さを感じます。
熟成感はなく、他に雑味はありません。
キレはそれほどでもないみたいです。

酸味はややひかえめです。
すっぱさは弱めで角がありません。
でもちょいスーで、しかもちょいピリです。

甘みはひかえめです。
かなり弱めですね。


やや濃醇でちょい苦ちょいスーちょいピリ荒辛口のお酒でした。
ちょい苦とちょいピリとによって、荒々しさを感じました。
でも他に雑味はなく、きれいな味わいでした。
しかも米のうまみがどっしりとしていて飲み応えがありました。


ここで、燗にしてみましたよ。
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ありゃ!
お酒の甘い香りがフワッと漂ってまいりました。
スーは残るものの、苦みやピリが消えたことから、荒々しさがなくなってまろやかになりましたよ。
それとともにキレがよくなり、後味はスッキリしてまいりました。
さらに甘みが少しはっきりして、コクを添えてくれました。

燗だと、やや濃醇でスッキリ旨やや辛口のおいしいお酒になりました。
これは燗のほうが、まちがいなくおいしいな!

な~んて大発見をしたと思っていい気になりながらもう一度瓶を手に取ってみたところ、瓶には“お燗の適温”がちゃ~んと表示されておりましたとさ。
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そのお酒に合わせた今日のエサ。

出汁巻き玉子(ねぎ入り)。
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冷蔵庫の残り物の煮物。
細いにんじんがやわらかくてまいう~♪
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ごちそうさまでした。
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(※1)前重道雅・小林信也編著『最新 日本の酒米と酒造り』p.49(2000.3 養賢堂)
(※2)(※1)p.148
(※3)副島顕子『酒米ハンドブック 改訂版』p.13(2017.7 文一総合出版)





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dancyuは、3月号はいつも日本酒特集ですね。
さっそく2020年3月号を読んでみましたよ。
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《感想》

・dancyu常連蔵(あえてどことは言いますまい)が消えて、初見(たぶん)の蔵元さんばかり紹介されていたことから、新鮮さを感じた。

・奈良酒特集では、三諸杉(今西酒造)と大神神社との関係や、菩提酛保存の取組を風の森(油長酒造)を中心に展開していたところが面白かった。

”なら泉勇斎”さんが紹介されており、写真ではご店主の笑顔をうまくとらえていて好感が持てた。

・群馬泉(島岡酒造)の紹介では、生酛よりも山廃酛のほうが管理が難しいことが解説されており、とても参考になった。

・低アル原酒(度数の低い原酒)の特集では、その製造方法(発酵の上限を低くする方法)が具体的に紹介されており、これも参考になった。

・“小笹屋竹鶴はアツアツ燗にすると◆◆◆に合う。”との記述から、◆◆◆に合う酒が存在すること自体に驚いた(ネタバレ防止のため、◆◆◆は伏せました)。

・広告記事ではあったが、沖縄の芋酒(イムゲー;泡盛が普及する以前に庶民が飲んでいた芋焼酎)が紹介されていた記事が興味深くて面白かった。